本日の一品

カシオが挑む次世代電卓

ミエ2くん 「JV-220W-N」。「万」「億」「税込」「税抜」キーなども揃う

 カシオの製品で思いつくものの1つは電卓。今までの高機能な電卓というと、基本の電卓機能に加え、検算機能や各種税金計算、住宅ローンの計算機能がついたものなどが多かったが、カシオは基本性能を増やし「次世代電卓」と銘打つ電卓「ミエ2くん(ミエミエくん)」をリリースした。その特徴はただひとつ、液晶ディスプレイがふたつあるという点だ。家電量販店で大きくアピールしていていたため、筆者はそれを見かけて触ってみたら「アラ便利かも!」と、思わずレジに持って行った次第だ。

 液晶画面が2つあるとどうなるかというと、2つの計算結果が別々に見られる。例えば「256×128 + 32×64」という計算をするときに、「256×128」を片方の画面で計算して、もうひとつの画面でを「32×64」計算した上で、片方の画面の計算結果の数字を足し算できるため、「MR」「M+」「M-」のメモリーキーが苦手な人でも、この手の計算が電卓上で簡単にできる。

 ほかにも、例えばポイント還元率の異なるA店とB店のどちらかで商品を買うか迷っているときに、9800円で売っているA店と9500円で売っているB店、それぞれポイント還元率をかけて実質の値段を出すときにも、上画面でA店、下画面でB店の計算をすることでわかりやすく比較もできる。

 また、1つの計算をする際に、上の画面で一度計算をした後に、下の画面でもう一度計算することで結果を上下で見比べて検算し精度を高めるという使い方もできるわけだ。もちろん子どもの電卓の計算の際に、ひとつの画面で子どもが練習し、もうひとつの画面で親や先生が実演することもできよう。

 液晶画面が2つになったので、普通の電卓のキーに加え、計算を表示する液晶を切り替える「計算切替」ボタンや、2つの画面間で数字をコピーする「∧」「∨」キーがつく。たとえば上の画面で512と表示しているときに、下の画面で計算を行い、『+∧』と押すことで2画面に表示されている数字を足し合わせることができる。もちろん四則演算すべてOKだ。

 この2画面電卓「ミエ2くん」は、大きさの違いとラウンドセレクター、小数点セレクターの有無の違いで3モデルが有る。この2画面電卓をベースにすれば、例えば2画面関数電卓とか、PCとUSBで繋ぐとテンキーにもなる2画面電卓、2人対戦できる脳トレ可能な2画面電卓など、さまざまな応用がききそうな気がする。使いやすい上に、今後の発展に期待が持てる一品である。

製品名製造元購入価格
JV-220W-Nカシオ計算機2080円

山谷 剛史