本日の一品

何かと忙しい年末に、いつでも“圏外”に雲隠れできる? 「圏外ポーチ」

 恒例の秋葉原裏通りの回遊でスマホやケータイを収納するだけで「圏外」になるという不思議なポーチを見つけた。正式名称は「電波遮断仕様モバイルケース」というらしいが、二重構造になっているポーチの内側はシャンパンゴールド色になっており、ポーチにスマホやケータイを収納すると、そのスマホやケータイが他から見て“圏外”になるらしい。

 そういう特性を持った繊維素材は比較的以前から世の中には出回っている。ただ、筆者の知る限り、過去のその手の応用製品ではかなりの頻度で電波が漏れたりして不完全なモノが多かったと聞いている。

 最初は今回の圏外ポーチもその類だろうと思い、初めてお店で見かけた時には購入しなかった。しかし、どうも気になって結局、Web通販で買ってしまった。そんなモノが必要かは後で考えるとして、まずはその効果を実際に試してみようと考えた。

外観はよくあるバリスティックナイロン製のポーチ
ベルクロ部分を開いて、スマホは白っぽいポケットの中に収納する

 しかし、残念ながら筆者愛用のXperia Z Ultraは大きすぎて圏外ポーチに収納できなかったので、家族のGalaxy Noteを借用して試してみた。半信半疑でポーチに入れたGalaxy Noteに電話してみたところ、おなじみの「おかけになった電話は、電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるためかかりません」というメッセージが流れた。目の前にある「圏外ポーチ」に入っている家族のGalaxy Noteは明らかに圏外になっている。

 音声メッセージでは読者のみなさまには目で見えないので、今度は筆者愛用のWiMAXモバイルルーターである“URoad-Aero”をパワーオンして圏外ポーチに入れてみた。そして、Wi-Fiをオンにした筆者のXperia Z UltraからURoad-Aeroを探してみたところ、圏外ケースに入れるまではきちんと見えていたWi-Fiモバイルルーターの2つのアクセスポイントが完全に消滅している。

 Bluetoothでも同様で、筆者のPebble Watch(Smart Watch)を圏外ケースに入れてみたところ、やはりスマホからいくら探しても見つからなかった。

 さて、この圏外ポーチ、どんな使い道があるだろうか? 筆者が考えるに、歌舞伎やオペラ、美術館、シネマ好きのシニア層にはピッタリかと思うのだがいかがだろうか。劇場に入る前に、ただ圏外ポーチに入れるだけ。面倒な機内モードへの移行や電源のパワーオンオフより、はるかに直接的で感覚的に優れた簡単な方法だ。

 また、これから忘年会シーズンとなる。宴会のお誘いなど、公私のスケジュール調整に苦慮する方も少なくないだろう。いろいろな事情から、電波がつかめない場所に居たことにしたい場合にも便利かもしれない。機内モードに設定して、設定を戻すのを忘れて大事な連絡を受け取るのが遅れた、といった失敗も防げそうだ。

 少しテクノロジーに詳しいマニアなら、圏外ポーチに押し込まれたスマホやケータイは、LTEや3G、Wi-FiやBluetoothの電波を探しまわって自ら電波を発信し過ぎてアッという間にバッテリーが減ってしまうのでは? と心配をする人が多いだろう。そこで、実験をやってみた。

 実際にGalaxy Noteで実験してみた限り、圏外ケースに収納した時は、約1時間に少し多い6%前後バッテリーを消費するようだった。一方、普通に圏内で待受状態なら、1時間に3%くらいを消費する。2倍の差を大きいと考えるか、大したことないと考えるかはユーザー次第だ。近いうちに、ラインストーンを散りばめたり、和装柄の圏外ケースが登場してくることを期待したい。

手前にあるポケットは電波遮断効果はない。普通のポーチとして充電ケーブルなどを収納すると良いだろう
試しにWi-Fiモバイルルーターでも電波遮断効果を確かめてみた
先ほどまでスマホ側から見えていたモバイルルーターが消えた……
Bluetoothも同様に、見事に遮断されている。筆者のスマホはSmartWatchを探し続けた……
製品名販売場所価格
電波遮断仕様モバイルケース上海問屋 通販サイト1299円

ゼロ・ハリ