本日の一品

ますますハイクオリティになったスタイラスペン「Su-Pen」

「Su-Pen P201S-CLA」と「Su-Pen P201S-MSBN」

 タブレット、スマートフォン用のスタイラスペン「Su-Pen」シリーズをリリースしてきたMetaMoJiから、さらに品質の高まった2製品が登場した。それが、「Su-Pen P201S-CLA」と「Su-Pen P201S-MSBN」である。どちらもスタイラスペンという意味では機能に変わりはなく、どちらを選ぶかはなかなか判断がつきにくいところだが、せっかく2本とも手に入れることができたので、それぞれどう使い分けるのがよさそうか、あくまでも個人的な考え方として提案してみたい。

 さて、このスタイラスペンはMetaMoJiのアプリ「7notes」の開発者らが考案したものということで、同社が提供しているさまざまな手書き系アプリの使用時に適した製品と言うこともできるわけだけれど、あらかじめ白状してしまうと、筆者はそれほど「7notes」や「Note Anytime」を使いまくっているわけではない。スタイラスペンはちょっとしたお絵描きをする時、あるいは自分の太い指では操作しにくい時なんかに使っていて、あとは他のお仕事でタブレットの写真を撮る際、見栄えをよくしたい場面でセットで撮影するようなことが多い。なので、スタイラスペンを選ぶ時には、先端の細さ、携帯のしやすさ、握った時の持ち感、そしてカッコよさなんかを重視しているわけだ。

 その点、この「Su-Pen」2製品はそれらすべての要求に当てはまる。たとえばペン先は、触れるとちょっとざらざらした繊維っぽさを感じさせる柔らかい素材で、MetaMoJiによれば“特殊な導電性繊維と4重構造を持つ画期的なペン先”らしい。ペン先の小ささは十分だが、なによりこれで画面をタッチした時の感触が、他社のスタイラスと大きく違っている。なんだか書き味がものすごく軽く、スイスイ滑らせることができるのだ。

ちょっと長くて太い「P201S-CLA」と短くて細い「P201S-MSBN」
先端はざらざらした繊維素材。書き味はきわめて軽い

 「P201S-MSBN」は取り外し可能なキャップを使って、ペン先を保護しながらコンパクトに収納できるだけでなく、キャップをペン先とは反対側にねじ込んで延長して使うこともできる。キャップにクリップが付いているのも便利だ。また「P201S-CLA」は、引っ張れば中央から分離し、分離したペンの逆側をキャップとしても利用できる。はじめは気が付かなかったが、きちんとペン先を保護できるように配慮してあるところがありがたい。

「P201S-MSBN」は着脱可能なキャップとクリップが特徴
「P201S-CLA」は手の大きい人でも持ちやすい長さ。持ち運び時にはキャップとして利用できる

 カッコよさについては、どちらもほどよい重量感と素材感のある真鍮製で、甲乙つけがたい。ただ、人によって感じ方は異なるだろうけれど、細く、スタイリッシュに見える「P201S-MSBN」の方が個人的には好みではある。キャップをねじ込む際にカチッとした精度の高さを感じられるのも、このモデルの特徴だ。

重心は「P201S-CLA」が先端に近く、「P201S-MSBN」は中央付近にある

 持ち感は、「P201S-CLA」と「P201S-MSBN」でかなり異なり、ここがどちらを選ぶかの最大のポイントになりそう。前者はやや太めのペン軸で長めに作られ、重心は全体から見るとペン先に近いところにある。それ対し後者はペン軸が細く、少し短いうえに、延長する形でキャップを取り付けた状態では重心がほぼ中央あたりにくる作りだ。そんなわけで、単純に太いのが好みだから「P201S-CLA」だとか、細い方がスタイリッシュだから「P201S-MSBN」がいいとか、そういった選び方は実はしない方がいいのかもしれない。

 おそらく重心の位置によって握り方と書き味が変わってくるだろうから、ペン先に重心が近い「P201S-CLA」はしっかりきれいに文字を書きたい場合に、重心が中央付近にある「P201S-MSBN」は軽いタッチで画面をなぞる、絵を描くような用途に合っている気がする。もちろん感じ方は人それぞれだし、用途を絞る必要もないけれど、3150円とスタイラスペンとしては決して安くない金額なので、せっかく買うのであれば、試せるお店で一度使ってから決めたいところ。同社のホームページでは取扱店舗と実際に試せる場所も案内されているので、ぜひ参考にしてほしい。

なんとなくよくわからない似顔絵を描いてみる。「P201S-CLA」を使ってみたけれど、描きにくいなんてことはもちろんなかった
製品名製造元購入価格
Su-Pen P201S-CLA / Su-Pen P201S-MSBNMetaMoJi3150円

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日沼諭史