本日の一品

書籍自炊派も満足の電子書籍リーダー「kobo Aura」

電子書籍市場が盛り上がりつつある。ちょっと前までは目立つ存在ではなかったが、巨人・Amazonの日本市場参入により、にわかに活況を呈してきた。Amazonのリーダー端末であるKindleシリーズが市場に浸透して久しいが、日本市場におけるもう一方の雄、楽天のkoboシリーズも、負けず劣らずのペースで新しい端末をリリースしている。今回は、その楽天koboの新機種「kobo Aura」を紹介したい。

小型軽量の電子書籍リーダー「kobo Aura」
背面は細かいメッシュになっており、滑り止め効果は抜群

 「kobo Aura」は、電子ペーパーを使用した電子書籍リーダーだ。現在、我々一般消費者が購入できる電子ペーパーの原理は、白黒半分ずつに塗られた微少な粒子を静電気によって反転させることで図柄を表現するというもの。白黒なので、スマートフォンやタブレットに採用される高精細なディスプレイに比べれば、表現できる内容で大きく劣る。しかし、使用電力は非常に少なく、また紙の印刷物に近い視認性があるので電子書籍にはうってつけだ。

 6インチ・212ppiという解像度は、ライバル機である「Kindle Paperwhite」と同等。というより、両方ともE Inkのディスプレイを採用しているので、同じものが供給されていると推察される。フロントライトが採用されていることもあり、性能面での差別性はほとんどない。

【お詫びと訂正】
 初出時、誤って「バックライトを採用」と記載しておりました。お詫びして訂正いたします。

 ただ、特筆すべきはその本体サイズで、ほぼ紙の文庫と同じ大きさ。携帯性は抜群によい。紙の新書とほぼ同サイズだった「Kindle Paperwhite」がスーツの内ポケットで収まりのよいサイズだったのに対し、「kobo Aura」はスーツの前ポケットにも収まる、というとご理解いただけるだろうか。重量も174gと重さを感じさせない。

文庫本と比較……しようと思ったら完全に隠れてしまったので、少し文庫をずらして撮影している
Kindle Paperwhite(初代)と比較。本体サイズは小さいが、保持できる部分も少なくなるので、ここは好みが分かれるかもしれない

 またkoboシリーズのよいところは、ページめくり方向を入れ替えることが出来る点だ。Kindleシリーズもkoboシリーズも、 購入した和書は左開きとなり、画面左をタッチするとページめくりができる。ところが「自炊」したPDF書籍は、どちらの端末でも右開きとして認識され、ページめくり方向が入れ替わってしまう。そこで、koboシリーズのページめくり方向入れ替え機能が役に立つのだ。

 さらに表示フォントの追加機能も健在だ。PCとUSBケーブルで接続するとストレージとして認識されるので、直下にfontsフォルダを作成し、True Typeフォントをコピーするだけで利用できる。プリインストールされているモリサワリュウミンも読みやすいが、好みのフォントを探すのもまた一興だ。

 以前のモデルから細かいところがブラッシュアップされており、特にタッチ操作の反応速度が向上している。初期設定時にはWi-Fiのパスキーを入力したり、楽天IDを入力したりと、文字入力の手順が多いが、画面に表示されるソフトウェアキーボードの反応がよく、かなり快適だった。当然、ストアで電子書籍を検索する時にも役に立つので、地味ながらも有益な改善点といえるだろう。

 サービスイン時に何かと話題になった電子書籍のタイトル数も、ずいぶん増えてきているようだ。ストアにアクセスすると、話題の漫画「進撃の巨人」の最新12巻が、紙版の発売と同日に電子版も購入可能となっているなど、競争力が付いてきた印象だ。電子書籍も自炊書籍も快適に読みたいと思うなら、検討に値する一品だ。

底面には充電兼ファイル転送用のUSBポートとmicroSDスロットがある
上面はバックライトのスイッチと、電源/スリープ移行の赤いスライドスイッチが配置されている
製品名 販売元 購入価格
kobo Aura 楽天 1万2800円

(ナカムラ)