本日の一品

急速充電対応スマホには「充電万能」対応ケーブル

XPERIA用と記述されているが、筆者のLG G Flexでも急速充電は問題なかった

 その昔登場したUSBポートは最大で500mAhの容量だったが、年々パワフルになってくるスマートフォンは電池容量も強化され、500mAhでは充電にかなりの時間がかかってしまうようになった。

 iPhoneやiPadなどは、すでに世の中に存在するパソコンなどの標準的なUSB給電をあてにせず、自ら専用USB/ACアダプターを本体商品出荷時に標準添付し始めた。Android系のスマホもその点は同様で。昨今は大容量のUSB/ACアダプターも登場し、充電アダプターやケーブルは一大市場に育ってきている。

 しかし、大容量USB/ACアダプターを使っても、充電ケーブルがお粗末ではただのスロー(通常)充電となってしまい、充電がなかなか終わらないという結果になる。

 昨今はスマホのほとんどが対応していると思われるが、大事なことは、まず自分のスマホが急速充電に対応していること、そして、十分な給電容量のあるUSB/ACアダプターやUSBモバイル電源があること。そして最後は、それら2つを互いに確実に接続できるUSBケーブルの存在だ。

 秋葉原の裏通りなどを歩くと安価なUSBケーブルに巡り会うことがあるだろう。スマホ用のUSBケーブルには、ファイル交換などのパソコンとのデータ通信と充電を同時に行える一般的なUSBケーブルと、昨今、急激に登場してきた急速充電専用USBケーブルの2種類がある。

 一般的に専用充電器が付属しないスマホなどでは、充電とパソコンとのデータ交換の両方ができる一般的なUSBケーブルが付属しているはずだ。

 今回ご紹介する「充電万能 for XPERIA」は、時と場合によって、“急速充電”か“スロー(通常)充電+データ通信”のいずれかの方式を、ユーザーが臨機応変にスイッチによって選択できるきわめて便利な第3のUSBケーブルだ。

 それほどインテリジェントではないUSBのデータ交換や充電の仕組みだが、それなりに細かな運用を行っている。一般的に、スマホ側がUSBケーブルの一部であるデータラインで充電器側と通信を行い、充電器の給電能力に合わせてスロー(通常)充電か、急速充電かのモード切り替えを行っている。

 充電器側に対して、スマホ側が急速充電に対応できることを知らせるのに、きわめてシンプルな方法としては“2本のデータラインをショートさせる”という方法がある。しかし、単純にショートさせてしまったのでは、今度はパソコンとのデータ通信ができなくなってしまうので、ショートとオープンをスイッチにより切り替えできるように工夫したのが「充電万能 for XPERIA」だ。

 この切り替えスイッチがなければ、急速充電用にデータラインを常時ショートさせた充電専用USBケーブルと、データ通信+スロー(通常)充電用のUSBケーブルの2本を持たなければならないかもしれない。スロー(通常)充電でも良いが、パソコンのUSBポートから充電だけしたい時にも、一般的なUSBケーブルを使用すると、必要もないのに、スマホを認識してしまうといううっとおしさがつきまとう。

 さて早速、XPERIAではない、急速充電対応済みの筆者のスマホであるLG社の「G Flex」で「充電万能 for XPERIA」を使ってみた。USB/ACアダプターは、その名前に恥じないトータルで5.1Aの大容量電流供給出来る「充電大王」だ。

 まずは、切り替えスイッチを“PC充電”側に倒して充電してみると、一般的なUSBケーブルを使って行うPC充電の時と同じ「スロー充電中・・・」と表示され、スマホの画面上にデータ通信可能なアイコンが登場した。いったんG Flexスマホから「充電万能 for XPERIA」のケーブルを抜き取って、今度は切り替えスイッチを“ACアダプタ充電”側に切り替えて再度接続してみると、スマホ側の画面には何もメッセージもアイコンも表示されず、静かに急速充電モードになった。

 最後に、筆者のデスクトップパソコンのUSBポートに“ACアダプタ充電”で接続してみたところ、接続先はパソコンであってACアダプターではないのに、すんなりと“急速充電モード”で充電が始まった。これを見てわかるように、充電する相手がACアダプターなのかパソコンなのかは関係なく、「充電万能 for XPERIA」の切り替えスイッチをどちらに切り替えるかで充電モードは決定されている。

 なので、「充電万能 for XPERIA」を使えば、大電流容量を供給している昨今のパソコンのUSBポートなら、急速充電が可能なのだ。オマケに「充電万能 for XPERIA」のスイッチを“ACアダプタ充電”側に切り替えて充電すれば、必要がないのに、パソコンがスマホを勝手に認識してしまって同期が始まるとか、アプリが起動するといった“大きなお世話”も焼かれずに済む。

 たった一本で、「スロー(通常)充電+データ通信」と「急速充電」の2通りの使い方が可能な「充電万能 for XPERIA」は、XPERIAではなくても急速充電できる。Androidスマホユーザーなら、1本は備えておきたい一品だ。

よくある伸縮自在のmicroUSBケーブルだが……
microUSBプラグ側に小さな切り替えスライドスイッチがあるこのスライドスイッチで、USBケーブルをパソコン接続の“データ通信&スロー(通常)充電”と、ACアダプタを使った“急速充電”の両方を扱える。
パソコンと接続すると“スロー充電”となり、データ通信も行える
AC充電を選択して、給電能力のあるUSB/ACアダプターに接続すれば“急速充電”ができる
筆者の充電スタイル。5.1Aの給電能力のある「充電大王」(USB/AC充電アダプター)+「充電万能」
最近のパソコンUSBポートでも急速充電が可能な機種もある。便利だ
製品名購入場所価格
充電万能 for XPERIAAmazon.co.jp827円

ゼロ・ハリ