本日の一品

この冬、お餅好きには「レンジもちもち」が最高かも……

何の変哲もないタッパウェアのようなレンジもちあみ もちもちセットが届いた

 地域差はないのかもしれないが、昭和生まれの大阪育ちの筆者は、お餅は自宅の居間に置いてある火鉢を使ってじっくりと網で焼くのが小さい頃からの習慣だった。今でも伝統ある甘味処のお善哉に入ってるお餅は“かんてき”(七輪)の炭を使って網で焼いている店があるという。

 簡単そうでなかなか難しいのが餅焼きだ。スーパーに行けば365日いつでもカット餅が手に入る。決してカット餅の何かが悪いということではないが、電子レンジを使っても、ホットプレートやオーブンレンジ、オーブントースターまで使っても、なかなかクラシカルな炭火焼き餅の食感は出せないものだ。

 そんなことを思っていた矢先に、Facebook上の友達の書き込みで「レンジモチアミもちもちセット」という商品を知り、速攻でAmazonから購入した。送られてきたレンジモチアミもちもちセットは、タッパーウェアのような構造でポリプロピレン製。乳白色の“煮もちボール”とその上に白い“レンジモチアミ”のフタがセットになったスタイルだ。

 フタに当たるモチアミの上面は“Wエンボス加工”という小さな半球状の多数の突起が付いている。そしてその突起の表面にも、もっと小さな突起を付け加え、お餅との接触総面積を極小化することで、お餅のこびりつきを限界まで減らすことに成功している画期的なモチアミだ。既にご飯しゃもじにも採用されているアイデアなのでどこかで見たことのある人も多いだろう。

 レンジモチアミもちもちセットで作ることの出来るお餅の種類は2種類だ。“ふっくらもち”と呼ばれる網焼きで空気を含んでたっぷり膨らんだ外見のお餅と、“しっとりもち”と呼ばれるきわめて柔らかいつきたてのお餅のような食感を感じる事のできるお餅だ。

 さて、“ふっくらもち”を作るには、ボールに入れた水にさっとお餅を浸し、常温保存のお餅ならモチアミに載せて、500wのレンジなら約40~50秒間チンするだけだ。調理中にレンジ内部を覗いていると、30秒を過ぎた頃から見る見るお餅がむくむくと膨らんでくるのが分かる。

 不要に長くチンしたりすると、爆発して萎んでしまう。膨らんだ後、長く放置すると同じように縮んでしまうので、頃合いを見計らってレンジから取り出すことが必要だ。あとは好きな方法で調理すれば良い。

 一方、煮もちボールで作る“しっとりもち”もふっくらもち同様、きわめて簡単だ。煮もちボールにお餅を入れて、お餅の表面がかすかに水面下になる程度のお水を入れる。目安としてお餅1個なら水は130ml近辺(約コップ1杯)だ。煮もちボールの底面にも突起があるが、この突起はレンジモチアミの表面にある突起とは別物で、煮餅の底面にもお湯が入ってお餅を均等に温める目的だ。

 次にレンジモチアミでフタをして、同じく500Wの電子レンジでお餅1個なら約1分20秒ほどチンするだけで、しっとりもちの完成だ。きなこと砂糖をまぶして安倍川餅にしたり、餡こを載せても超美味い食感の“しっとりもち”の出来上がりだ。

 電子レンジの利点を活かし、圧倒的な低価格で“ふっくらもち”や“しっとりもち”を簡単に作ることのできる「レンジモチアミもちもちセット」は、この冬一番の一品だ。「レンジモチアミ」と「煮もちボール」という画期的なコンビネーションを思いついた新潟燕市の曙産業さんには、引き続き、筆者の大好きな醤油焼餅の食感を加速する伝統的でナチュラルな焦げ目を作るウルトラアイデアにも期待したい。

レンジもちあみを取り出してみたらアミの上面には、ご飯しゃもじとよく似た突起が
構造はわかったが……まだまだ半信半疑……
ふっくらもちは、餅を水にまずさっと浸すことが第一段階
レンジモチアミに載せてレンジでチン!
おおおおお……みるみるお餅が膨らんでくる……
しっとりもちは、煮もちボールの水に付けてレンジでチンするだけ
即席で作った自家製安倍川餅……なんとめっちゃ柔らかくて、スーパーの切り餅を使って家で作ったとは思えない!
製品名製造購入場所価格
レンジもちあみ もちもちセット曙産業Amazon.co.jp630円

ゼロ・ハリ