本日の一品

写真をバックアップできない親に捧げる「おもいでばこ」

 わが家の老親がデジカメを使い始めて6年が経過した。旅行先で花の写真を撮ったり、気ままに活用しているようだが、一方で、本人はただの一度も画像をバックアップしたことがない。パソコンを使えないのだから当然と言えば当然だ。

「おもいでばこ」本体。世代や容量違いでいくつかのバージョンがあるが、こちらは「PD-100S/W-L」

 デジカメには16GBのメモリカードを挿入してあるので、月に数十枚の写真を撮る程度なら、保存には何の問題もない。しかし、ある日事件は起こった。訳も分からず、デジカメの操作メニューから「初期化」を実行してしまったのだ。2年ほど前に筆者が一度バックアップを代行していたものの、それでも300〜400枚程度の写真が失われたのである。

 もちろん、子である筆者が写真のバックアップを代わって行えばいいのだが、年がら年中手伝えるわけでもない。どうにかできないものか? バッファローの「おもいでばこ」は、そんなニーズに応える製品と言えるだろう。

 おもいでばこは、撮りためた画像を大画面テレビで楽しむための前段階として、内蔵HDDへ写真を手軽にバックアップすることができる。バックアップさえしておけば、なんらかの要因でデジカメ写真がメモリカード上から消失しても、復旧は可能だ。

 そのバックアップ作業だが、おもいでばこ本体の電源をオンにし、前面スロットへSDカードを差し込みむと「とりこみボタン」が水色に点灯する。そこを押すとバックアップが開始。ボタンの緑色点滅が終了すれば作業完了で、SDカードを取り外せる。なお、おもいでばこにバックアップした画像を、さらに別のWindows PCやUSBストレージへバックアップする手段もある。

スロットにSDカードを挿入し、横のボタンを押せばバックアップ開始
本体背面

 おもいでばこに転送した写真は、もちろんテレビに写し出して楽しめる。だが、うちの老親はテレビの「HDMI」とか「映像入力切換」の概念がわからないらしく、率先して使ってくれなかった。とはいえ、SMSを送れる程度にフィーチャーフォン慣れはしていたので、「あとはこのリモコンだけ操作すれば写真を見られるよ」という段階までお膳立てすれば、喜んで使っていた。

 筆者側でもテレビ出力機能を試して見たが、機能はかなり充実している。特に、カレンダー上で時系列に整理された写真を見る機能は、デジカメ熟練者にとってもかなり楽しい機能だと思う。やはり、デジカメの小型液晶とテレビではサムネイルの一覧性が違う。写真内のちょっとしたディティールにも気付けるので、“おもいで”を呼び起こす効果は確かにある。

カレンダー上で写真を表示してくれるのが実に新鮮
画像表示機能もかなり充実

 今回、おもいでばこを試用してみたが、正直なところ画像バックアップだけはテレビレスで行えるようにして欲しかった。ただ、居間のテレビにおもいでばこを接続しておき、家族が集まったときに「ねぇ、デジカメの写真をおもいでばこに保存してよ」「またかよ、母さん。仕方ないなぁ」的なやりとりをするのが、ファーストステップとしてまず重要だろう。その光景を見るうちに、親自身がおもいでばこの操作に興味を持ち、ひいてはパソコンを使いこなすまでになってほしいものである。

製品名 製造元 購入価格
おもいでばこ PD-100S/W-L バッファロー 3万2270円

(森田 秀一)