本日の一品

iPhoneの新着通知は腕で受ける!カシオの「STB-1000」

STB-1000

 先日、取材でアメリカに行った際、現地でBluetooth対応の腕時計、カシオ計算機の「STB-1000」を購入した。日本メーカー製で、日本の技術基準適合証明も取得済み(しかも昨年7月に!)だが、なぜか日本では未発売の製品である。

 STB-1000のデザインは地味だ。G-SHOCKシリーズではなく、より安価なスポーツウォッチシリーズなので、作りもG-SHOCKに比べると若干安っぽく、側面のボタンは樹脂製となっている(G-SHOCKはメタル製)。お値段も8000円程度と、わりと安い。

側面のボタンは樹脂製。大きくて押しやすい

 しかしこのSTB-1000、Bluetooth通信機能を内蔵していて、iPhoneやiPadなどiOSデバイスと連携する機能を持っている。主な機能は通知機能で、ANCSという仕組みに対応し、iOSの通知センター(ステータスバーを下にフリックすると出てくるアレ)に入る新着通知を片っ端から音やバイブで通知してくれる。

 通知センターに対応していれば、LINEだろうとYahoo!防災速報だろうとカレンダーアプリだろうと、どんなアプリの通知でもOKだ。ANCS以前のBluetooth通知デバイスは、そのデバイスの専用アプリが取ってこられる新着通知にしか対応できていなかったが、ANCSではそういった制限がない。

 これがとっても便利なのである。

例えばLINEの新着があるとバイブに加えアプリ名も表示する(設定は変えられる)

 筆者は普段、iPhoneをズボンの前ポケットに入れているが、それでも通知に気がつかないことがある。電話の着信に気がつかなかったことだって1回や2回ではない。ところがSTB-1000は腕に密着した状態でバイブが震えるので、通知に気がつかないことがほとんどない。

 「通知に必ず気がつく」という安心感は大きい。通知を逃してしまうのでは、と思うと、しょっちゅうスマホを取り出したりしてしまうが、STB-1000を使っていれば、そういったことがなくなる。スマホを取り出す機会が減れば、旅先の風景の美しさ、卓上の食事の美味しさ、そして何より目の前の人との会話を楽しむことに集中できる。スマホでSNSをチェックしなければ、なんていう強迫観念はどこにもない。

 STB-1000のような通知デバイスは、便利というより、スマホに奪われた人生を取り返すための武器なのかも知れない。

専用アプリ。しっかり日本語化されている。日本で売られてないのに!

 STB-1000は通知情報に含まれるアプリ名やメールのタイトルなどを表示できるが、漢字表示には対応しない(ひらがなも半角カタカナになる)。そもそも表示エリアには数文字しか表示できないので、どのアプリで通知があったか、くらいしかわからない。

 しかしそれで十分だ。スマホでできることを腕時計でやる必要はない。通知の細かい内容確認は、スマホを取り出せば良いだけのこと。そのスマホを取り出すべきタイミングを教えてくれる、それがSTB-1000の役割である。

 初期設定には専用アプリが必要だが、設定はSTB-1000に書き込まれるので、アプリは起動しておく必要はなく、なんならアプリは削除してもかまわない(意味ないけど)。アプリ内ではアプリのジャンルごとにどのように通知するかといった通知関連の設定もできるが、アラームや世界時計など、腕時計としてのスタンドアロンな機能もアプリから設定できる。ここは地味に使いやすいポイントだ。

通知はアプリジャンルごとに通知方法を変えられる
ANCSで規定されてる3種のテキストのどれかを表示できる
時計の設定も可能。時計だけだと設定しにくいのでかなり便利

 ちなみにこのSTB-1000、充電式ではなく、通常の腕時計と同じようにボタン電池を使用していて、公称では毎日12時間リンクさせて2年持つとされている。しかし利用時間が長かったり、通知が多い利用だと、1年持たない可能性もありそうではある。そこで筆者は、すぐに反応する必要のない通知はSTB-1000に転送しないように設定している。こうすることで電池も節約できるし、不要な通知に煩わされることもない。

 通知以外にもSTB-1000にはフィットネス系アプリの「Walkmeter」シリーズや「Wahoo Fitness」などの情報を表示することもできる。スポーツウォッチなのだから、そちらがメインの機能と言っても良さそうだが、正直言って通知機能の方が普段から役に立つ重要な機能だと思う。

 カシオ計算機はこれまでもBluetooth対応G-SHOCKを数機種発売しているなど、スマホ連動腕時計には積極的なメーカーだ。今後はG-SHOCKにもこのSTB-1000と同じANCS対応エンジンを搭載したモデルが登場することが期待される。しかしまずはこのSTB-1000、アプリは日本語化されていて、日本で使えるのだから、早く日本発売をして欲しいな、と思う次第だ。

裏面には各国の技適認証マーク
製品名 製造元 購入価格
STB-1000 カシオ計算機 79.95ドル(約8100円)

(白根 雅彦)