本日の一品

大画面スマホの音声通話に、Bluetoothヘッドセット「Voyager Edge」

「Voyager Edge」

 この数年、4インチ台から5インチ台へと順当にスマートフォンのサイズをアップしてきたが、7インチのタブレットを使うようになってから、普段使いのスマホの大きささえも若干の不満を持つようになっていた。そこで、この春頃から、6.4インチの大型画面を持つ、Xperia Z Ultraをメインのスマートフォンとして使うようなった。

 しかし、このスマホは大画面を利用するタブレット的使い方には最適だが、耳に当てて通話しているとなかなかに多くの失笑をかう。この頻度が少なければいいのだが筆者の場合、業務上、通話頻度も高く、ちょっと気になっていたのだ。そんな中編集部からご紹介いただいたのが、PlantronicsのBluetoothヘッドセット「Voyager Edge」だ。

Voyager Edgeを充電ケースに装着したところ。本体にもmicroUSB端子があるため、直接充電も可能。カーチャージャーも付属する

 正直なところ、片耳のみに装着するヘッドセットは過去に数モデル使ったことがあるものの、残念ながら常用には至っていない。その理由が通話品質の低さ、装着時の安定性の悪さ、そして、バッテリー動作時間の短さなどだ。そこで、今回はそれらを中心にチェックしつつ、実用できるかどうかを確かめた。

スピーカー部にアダプターを装着して耳に取り付ける。アダプターは複数サイズが用意されている
取り付けてみたところ。最初は不安だったが思っていた以上に安定性は高く、落ちることはなかった
スマホとの接続はNFCで。対応スマホならタッチだけで接続できる

 パッケージを開封して最初に装着したときは、やはり安定性の悪さが気になった。このあたり耳の形も含めて、かなり個人差があるだろう。ただし、付属のアダプターをMサイズに切り替えたところ、安定性は改善された。それでも当初は不安定に感じていたのだが、これは長く使わせていただく間に解消された。実際、耳につけたままで自宅内で行動していて、落ちることはなかった。

 「Voyager Edge」の特徴といえるのが、多言語アラートに対応すること、そしてNFCでスマートフォンと接続できることだ。マニュアルに従って音声を日本語に切り替える。するとその後、ボタンを押した時に流れるバッテリー残量のアナウンスも日本語で聞ける。また、このモデルの特徴のひとつである、音声コマンドも日本語でできるようになる。照れながら英語の発音でコマンドを言う必要はないのだ。

アーム部の上にある音声ボタンを押して音声コマンドが入力できる

 スマホと接続した状態で、「Voyager Edge」を耳に装着していると、「着信応答、着信拒否」というアナウンスが流れる。それに対して「応答」と答えるだけでスマホやヘッドセットを触ることなく、応答できる。仕事中などキーボードにおいている手を動かすことなく、電話に出られるのは非常に便利だった。このほか、リダイヤルができる「かけなおす」や「バッテリーチェック」、ペアリングの確認などの音声コマンドが用意されている。これらは音声ボタンを押し、アナウンスが流れたあとに指示を言うことで利用できる。

 1カ月ほど使っているが、音声品質の良さはバツグンだ。以前、同じスマートフォンに他のBluetooth通話機器を接続して通話テストをしたこともあるが、明らかに通話相手から、聞き取りにくいという意見をもらった。しかし、今回は通話品質に対しての悪い意見は一度も聞くことはなかった。トリプルマイク構造とノイズキャンセリング機能が効果を発揮していることだといえるだろう。

 また、最大連続通話時間約6時間いうバッテリー性能にも文句はない。使っている間にバッテリー切れで困ったこともなかった。

 当初は屋外でヘッドセット通話をするのは恥ずかしかったのだが、手にスマホを持っていればそれほど違和感がないこともわかった。また、「Voyager Edge」は小さすぎないため、周囲の人たちにも「ヘッドセットを使って話している」ということが伝わるようだ。このため、屋外での人の目はほんの数日で慣れることができた。ただし、完全フリーハンドで話していると不自然に見られることも少なくないため、これは注意したい。

 約1カ月の試用を終え、このあと「Voyager Edge」は編集部に返却する。しかし、この快適さを覚えた身で、再びスマホを手に持って通話するのが面倒になったというのが正直な感想だ。仕事中の着信でいちいち手を止めることにイラッとしている方、大型スマホを耳に添えるのがうっとうしい方、掛け放題プラン加入で通話時間がエンドレスに延びている方など、通話する機会が多いようなら、「Voyager Edge」はおすすめできる製品だ。ちょっとの期間、試すとその利便性に手放せなくなるだろう。

製品名販売元価格
Voyager EdgePlantronics1万4800円

コヤマタカヒロ