本日の一品

精巧で重厚感が際立つ、コンクリート製のローラーボールペン

センスの良いパッケージだが、デザイン、製造ともに、信頼の台湾製だ。

 筆者は、自称、筆記具コレクターなので、様々な素材で作られたボールペン軸の殆どを持っていると自負していた。ごく普通のプラスティックから、鉄、真鍮、アルミニウム、木、ガラス、銀、真鍮、錫、カーボンファイバー、アクリル、動物の骨、エボナイト、ベークライトなどなどが思い浮かぶ。

 そして今日ご紹介するのは、なんと人生初のコンクリート(セメント)製軸のローラーボールペンだ。ローラーボールペン本体はコンクリート製だが、キャップ部分は精巧に切り込まれたネジ式の重い金属キャップが付属する。

筆記具らしくないそっけないデザインだが、このくらいシンプルな方が良い
何と言ってもコンクリートなので細かな細工は難しいが、それなりに頑張ってる
キャップは金属製だ。精巧にネジ切りされていて少し扱いはデリケートだ

 さすがにコンクリート製と金属製の合体製品なので総重量はかなり重い。実際にキッチン秤で測ってみたところ重量は46g。これは一般的なボールペンの20g前後と比較すると2倍以上の重量だ。

さすがコンクリート、単体で重量は46g。これはペリカンなどのごく普通のボールペンの3倍近い重量だ。しかしバランスは良い
筆者愛用のペリカン社のボールペンは16g。少し軽すぎる感じもある

 しかし、このコンクリート製のローラーボール、意外と筆記時のバランスが良いのである。好きか嫌いか別れるとは思うが、本体に重量がある分、軽快に筆記できるローラーボールとの組み合わせで、大きな筆圧をかけなくとも紙面を滑る様にスムースに描けるのだ。

 逆に文字やイラストを描く時に筆圧をかけて描くことが好きな人は、不向きだと思うかもしれない。筆者は大きく筆圧をかけてビックの安物油性ボールペンで文字やイラストを描くのが好みのタイプだが、今回だけは何故かあまり違和感はなかった。

 ローラーボール芯の交換は、手で行うのは固くて少しハードなので、付属の専用ツールを使用して行うようだ。リフィルはドイツのシュミット社の888 ローラーボールリフィルであるSafety ceramic roller(F:細字)だ。

専用の付属レンチでペン先部分を回転して外し、リフィル交換を行う
リフィルは評判上々のドイツ製シュミット社の888ローラーボールリフィルだ

 レアな素材を使った商品で、人とカブることがなく、書き味もグッドなローラーボールペンをお探しの貴兄にはピッタリの商品に違いない。大量生産商品ではない手作りのプロダクトなので、それなりの値段にはなってしまうが、その分、希少価値があることは間違いないだろう。

 セメントで固めたコンクリートという素材の為に、スタイリッシュなデザインはなかなか難しい様だが、無骨なデザインならではの良さを楽しむことのできる珍しモノ好きのユーザー向け商品だ。

製品名購入場所購入価格
コンクリートローラーボールペン六本木AXIS リビングモチーフ8229円

ゼロ・ハリ