本日の一品

iOS端末向けゲームコントローラーの決定版「HORIPAD Wireless」

 昨年、iOS 7へのアップデートをもって、iOSが正式にゲームコントローラーへの対応を発表してから一年余。いくつものMFi(Made for iOS)ゲームコントローラーが登場したが、筆者にとってはたいへん待ち望んでいた、大本命とも言えるワイヤレスコントローラーがようやく発売されたのでご紹介させていただきたい。「HORIPAD WIRELESS for iPhone」(以下、HORIPAD)だ。2014年の5月に「モンスターハンターポータブル2ndG for iOS」と同時に発表されたあの製品が、ついに手元に届いたのである。

HORIPAD Wireless for iPhone。見た目はPS用コントローラによく似ている
両肩にR1/2、L1/2ボタンのほか、上部に充電口を備える。昨今主流のmicroUSBではなく、miniUSBだ

 HORIPADはBluetooth接続のワイヤレスコントローラーだ。電源を入れてペアリングボタンを押したら、iOS端末とペアリングを行い、対応アプリでコントローラーを使用することを選択すればすぐに使い出すことができる。MFiゲームコントローラーとしてはエクステンデッド対応のため、本体には十字キーに4つのボタンのほか、アナログスティック×2と、両肩にL1、L2、R1、R2のボタンも備えている。デザインはPlayStationシリーズのコントローラー(DUALSHOCK)そっくりで、実に馴染み深い。ただ、PlayStationコントローラーにある、両アナログスティックを押し込むアクション(R3、L3ボタン)は無いようだ。

 実際にiPad AirにHORIPADをペアリングして、「モンハンP2G」や「METAL SLUG」などの移植ゲームタイトルを遊んでみた。操作感は、違和感が無いのを通り越して、家庭用のゲームをやっているのと何も変わりがなくなってしまったため、かえって感想に困ってしまうというのが正直なところ。しかし長年慣れ親しんだ家庭用ゲーム機と、スマホでのゲーム体験を並べて比べられるレベルになったのかと思うと、遅れて驚きがやってくるという感じだ。

手にしっくりと違和感なく馴染む大きさと形。振動機構を内蔵しないため、本体自体は軽め

 ちなみに、HORIPAD本体には1~4の番号が振られたLEDがある。4台までiOS端末をマルチペアリングできるのかな? と思ったら「1台のiOS端末に対して4台までHORIPADをペアリング可能」ということで、自分のコントローラーが何番かを確認するためのものらしい。このあたり、家庭用ゲーム機の周辺機器を作り続けてきたメーカーらしい発想だと思う。なおiOSには前述の「METAL SLUG」等、複数のコントローラーを利用してマルチプレイが楽しめるアプリがすでに登場しているため、機会があったら是非試してみたいと思う。

おなじみ「モンハンP2G」。製品の売り文句に「完全対応」を謳うだけあって実にスムーズなゲームプレイが可能
「METAL SLUG 3」。コントローラ対応アプリによっては、接続すると画面上のスクリーンパッドが消えるため、家庭用ゲーム機そのものの画面となる

 以前、本コーナーでコントローラーの記事を書かせて頂いた際には「未来が垣間見ることのできる」などと書いたものだが、このHORIPADのもたらすゲーム体験こそ未来かも知れない。スマホでゲームを遊ぶ際に障壁となっていたコントローラーの制約は、もう無いと筆者は思う。iOS端末を所持していて少なからずゲームで遊ぶ人向きには間違いなくオススメの一品である。

 なおMFiゲームコントローラーに対応したアプリは、本製品をiOS端末にペアリングした際に「対応アプリをインストールしますか?」というダイアログが開いてAppStore上でカタログが表示されるほか、iOSのゲームカタログアプリ「Game Controller Apps」を利用すれば簡単に探すことができる。コントローラーを購入された際には参考にしていただきたい。こんなにあるのかと驚くこと請け合いだが、この際、家庭用ゲーム機のタイトルをコントローラー対応にしてじゃんじゃんiOSに移植して欲しいと切に願う次第だ。

製品名製造元購入場所購入価格
HORIPAD Wireless for iPhoneHORIヨドバシカメラ8,380円

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