本日の一品

少ない労力でカセットテープをデータ化したい人におすすめのラジカセ

 ソニーの「CFD-RS500」は、カセットテープやCD、ラジオなどをメモリーカードに録音できるラジカセだ。録り貯めたカセットテープをデータ化し、処分したい場合にぴったりの製品である。

製品本体。2年前の発売直後に1万9800円で購入したが、現在の最安値は1万円台半ばまで下がっているようだ

 カセットテープのデータ化と言えば、その手の雑誌や記事ではパソコンを用いた方法が紹介されることが多いが、手持ちの再生機器をパソコンにつないでコピーを行う場合、テープの再生が終わったら録音を手動で終了させなくてはいけなかったり、入力ソースの設定やレベルの調整も必要だったりと、基本的につきっきりにならざるをえない。これらは思いのほか手間がかかるため、筆者もここ10年ほど機材を変えつつ何度かパソコンを使った方法にトライしたものの、結局は途中で投げ出してしまっていた。

 また、10本や20本といった少ない本数ならまだしも、大量のテープ、具体的には100本以上ある場合は、曲分割などの作業はひとまず先送りにし、まずはデータ化作業だけを先に済ませてしまったほうが、元テープを早期に処分できてよい。なにより、1曲ずつ分割が必要な音楽アルバムはCDを再入手したほうが効率がよいわけで、カセットテープにしかない音源を分割するニーズは、少なくとも筆者が所有するテープについてはあまりない。そのまま捨てるのは精神衛生上よろしくないので、テープを処分する前に念の為にデータ化しておきたいという用途であればなおさらだ。

上面左にカセット、右にCDをセットできる。タイマーを備えたラジオ機能も備えるが、カセットテープのデータ化目的で購入した筆者はまったく利用していない
正面のスロットにSDカードかメモリースティックDuoをセットしたのち、右側の録音ボタンを押し、次いで上面のカセットの再生をスタートすれば、あとはテープ終了時に録音も自動終了する

 その点、本製品であれば、カセットテープをセットして録音ボタンを押したのち、テープの再生を開始すれば、あとは再生が終わった時点で録音も自動的に終了してくれる。つまり開始時点だけ立ち会っていればいいので、部屋を出る際に作業を始め、部屋に戻って作業が終了していればテープを交換してまた作業を再開するというルーチンで延々と作業を続けられる。外部機器と接続するわけではないため入力ソースの設定もいらず、またレベルの調整も基本的に不要だ。

本製品でカセットテープをデータ化した場合、46分テープで片面約22MB、60分テープで片面約28MB、74分テープで片面約35MBと、ファイルサイズはおおむね「1分=1MB」が目安になる。60分テープが100本あっても、8GBのメモリカードにすべて収まる計算だ

 これなら作業につきっきりになる必要もないので、平日は一日数本、休日は一日10本以上のペースで、週に数十本のペースでカセットテープをデータ化できる。筆者の場合、外出時に録音を始め、戻った際にテープが停止していれば取り替えるという緩めのルーチンで片手間に作業を行っていたが、それでも2週間に150本ほどのペースでテープが減っていった。計算上は、3〜4カ月もあれば1000本近いテープがすべてデータ化できることになる。これだけの作業をパソコンで行うとなると、さすがに少しゾッとする。

ハンドルを立てたところ。通常のラジオプレーヤー、CDプレーヤーとしても活用できる

 オートリバースでないためA面とB面を手動で切り替えなくてはいけないのはネックだが、いま入手できるカセットデッキのほとんどは、とにかく再生できればよいというスタンスで、同機能を備えていないため、現在この価格帯で手に入る製品としてはとくにハンデというわけではない。フォーマットはMP3、ビットレートは128kbpsだが、音源がカセットテープということを考えるとこれで十分だろう。労力を極力省き、スピーディにカセットテープをデータ化したいという人に、投資の価値がある製品としておすすめしたい。

製品名販売元購入価格
CDラジオカセット メモリーレコーダー CFD-RS500ソニー1万9800円

(山口 真弘)