本日の一品

位置がズレたら光で知らせる無接点充電器

 ケーブルを差し込まなくともパッドの上に置くだけで充電できる手軽さがウリの無接点充電器だが、指定された位置から少しでもずれると充電に失敗しやすいのが大きなネックだ。充電を始めたつもりがうまくセットできておらず、翌朝にはバッテリーの残量が増えるどころかむしろ減っていた、そんな経験のある人は多いのではないだろうか。

 これらの解決法として、従来の無接点充電器では機器と同じフットプリントにすることで位置を把握しやすくしたり、マグネットで固定できるようにしたり、はたまたコイル自体が機器の充電位置まで移動するなど、さまざまな工夫が取り入れられてきた。しかしフットプリントを合わせると汎用性がなくなり、マグネットで固定できるのは特定の製品だけ、さらにコイルが自動移動するタイプは夜中に不意に動き出して驚かされたりと、それぞれ欠点が存在していた。

本体。中央にある円形の部分の周りには滑り止めシールがついている
CD-Rとのサイズ比較。奥行きはほぼ同等

 今回紹介するパナソニックの「QE-TM102」は、光ガイド方式を採用した無接点充電器だ。具体的には、置いた位置がずれていると本体側面のLEDが赤く光り、充電可能な位置にずらしてやるとLEDが青に変わって充電がスタートするという仕組みで、充電の失敗を防止できるというものだ。

置いた位置が適切でないとLEDはこのように赤色となる
青色になると充電開始。ちなみに異物が挟まっているなどの理由でうまく充電できない場合は青色の点滅で知らせてくれる

 LEDの赤色は、充電可能な範囲から遠ければ遠いほど暗く、近づくと明るくなるので、どの方向に移動させればよいか判断しやすい。マグネットやストッパーで位置を固定するわけではないので、充電中に外部からなんらかの衝撃が加わった場合には位置がずれやすいが、滑り止めのシールが付いており、そうツルツル滑るわけではないので、実用上問題になるレベルではない。

 位置合わせの判定がそこそこシビアで、機能的には一長一短というのが率直な印象だが、従来製品でコイルの移動音がどうにも気になって仕方がなかった筆者からすると、今回の光ガイド方式はなかなかよい解決策だと感じる。無接点充電器を探している人にとっては、有力な候補となりそうだ。

ACアダプタ。旅行などには適さないが、小型なのでコンセントに挿しやすい
製品名販売元購入価格
QE-TM102パナソニック4000円

山口 真弘