本日の一品

薄さ9.5mmで4200mAh、本当に持ち運びやすいダンボーバッテリー「Plate」

 各社からさまざまなモバイルバッテリーが発売される中、9.5mmという薄さのサイズ、105gという軽さ、4200mAhという十分なバッテリー容量、そして可愛さ(?)というさまざまな要素を高いレベルで実現しているのが、今回紹介するダンボーバッテリーの「Plate」だ。正式名称は「cheero Power Plus DANBOARD version -Plate- 4200mAh」。ちなみに目は光らない。

「cheero Power Plus DANBOARD version -Plate- 4200mAh」

 モバイルバッテリーは、スマートフォンの進化を追うように次々と新しい製品が開発されている。現在では、1万mAhを超える超大容量のモデルも、持ち運びを現実的に考えられるサイズや重さに収まっており、一昔前と比べれば選択肢は圧倒的に増えた。

 そうした中にあって、cheeroの製品群の高機能を受け継ぎながら、薄型で、なおかつ可愛らしいのがダンボーバッテリーの「Plate」だ。ネットで調べても店頭で売り場に行っても、今は無数に商品が並び、お気に入りの1個を見つけるのにも苦労するが、“ダンボー”なら引きは十分。他人に製品の情報を教えたり探したりするのが比較的簡単に済むのも隠れたメリットである。

 しばらく筆者は、モバイルバッテリーを日常的に持ち歩いていなかった。会社のデスクにはスマートフォンの卓上ホルダが置いてあり、自宅でもスマートフォンを充電する癖が付いている。モバイルバッテリーの出番といえば、旅行に出かける時や、出先でニンテンドー3DSでガッツリと通信プレイする時などだった。

 しかし時は流れ、通勤時など日常的に持ち運ぶものにも、USBの充電に対応した機器が増えてきた。具体的には、最近ヘビーに利用している「Kindle Voyage」と、連続駆動時間が短い、ハイレゾ対応のポータブルオーディオプレーヤーだ。

 「Kindle Voyage」はスマートフォンと比べれば非常に駆動時間は長いが、これまで使ってきた歴代のKindle Paperwhiteと比べるとやや短め。日常的に充電する癖が付いていない上に、読書中はバッテリー残量表示が隠れるため(ワンタップで表示できるが)、気付いたらバッテリー切れ寸前ということが多い。

 ハイレゾ対応のポータブルオーディオプレーヤーは、筆者所有のモデルは実使用で5時間を切る駆動時間と、かなり短い。出かける前の充電を怠ると、高確率で再生中に電池切れという残念な状況に陥ることになる。

 記者の仕事では、ICレコーダーの電池も要注意だ。予想以上に取材が長引くと、ICレコーダーの電池残量にハラハラすることになる。

 ダンボーバッテリー「Plate」は、こうした日常に難なく滑りこむ。

 まずは外見ですぐに分かる薄さだ。ワイシャツの胸ポケットに自然に収めることができ、名刺入れなどと一緒になっても無理なく収まる。スマートフォンと重ねても、持ったりポケットに収めたりしやすく、「Kindle Voyage」のフラットな背面にもフィットする。ポータブルオーディオプレーヤーと重ねる場合も、ポケット内インパクトは最小限だ。

 筆者が使っているICレコーダーに至っては、充電中に胸ポケットに入れればICレコーダーだけがポケットの中から飛び出すため、ハンズフリーで対面の取材の録音が可能。屋外や、予算の都合で机が省かれた椅子だけの発表会場でも難なく録音できるようになった。バッテリーがスティック型だと胸ポケットの中で倒れてしまうが、フラットなプレート型は姿勢が安定している。

 充電中は固定されていることが推奨されているが、充電しながら機器を使うケースが多いなら、別途、両端にL字型コネクターを採用したUSBケーブルを用意すると便利だ。固定しやすく、一般的にコネクターへの負荷も少ないとされている。筆者は「あきばお~」でL字型コネクターのUSBケーブルを300円で購入した。

 4200mAhという容量については、利用スタイルによっては不足と感じるかもしれないが、薄さ、軽さからくる便利さ、持ち運びやすさとのトレードオフということになるだろう。うっかり電池が切れてしまった場合の予備としてなら、十分な容量だと感じている。

 電池を大量に消費する、位置情報を使ったゲーム「Ingress」ではどうだろうか。残念ながら筆者はプレイしていないが、現在の上限であるレベル16に達したある隣席のセイントからは、「普段使いなら問題ない」とお墨付きを得た。この普段使いとは、会社を出て帰宅するまでにそこそこ街中をウロウロする(2時間程度)ことを指すようで、まっすぐ家に帰るスタイルではないようだ。「イベントで1日中やるなら1万mAhを2~3本」と聞いていないことも教えてくれた。

 機能面では、最大2.1Aの出力に対応しているのも見逃せない。最近では珍しくないが、小型だからといって機能面で劣るわけではないのだ。自動電源オフのほか、過充電、過放電、ショート、発熱でそれぞれ自動停止機能が搭載され、安心感も高い。

 ニュース記事を見て頭では分かっていたが、使ってみて本当に持ち運びやすいと関心した。4200mAhという容量で問題がなく、見た目もちょっと“引き”があるのがいい、という人なら迷わずチェックしたいアイテムだ。

製品名販売元購入価格
cheero Power Plus DANBOARD version -Plate- 4200mAhcheero2980円

太田 亮三