本日の一品

緑色のバンドもあるぞ! エージェント目線で見た「Fitbit Flex」

Fitbit Flex

 昨年末から、かのゲーム「Ingress」にハマっている。こんなにハマるとは自分でも想像していなかったほどである。周りからはIngressで痩せたという話も聞こえているが、すでにウォーキングが習慣化していた筆者には、それまでのウォーキングに比べて運動量が低下するため、筋肉量の維持にはつながっているようだが、残念ながら脂肪の燃焼までには至っていない。むしろ「ポータルが入るらしいから確かめてみる!」という理由で、それまで入ったことがなかった飲食店に入っては試すという外食習慣が生まれてしまい、さらには知り合った地元エージェント(プレイヤー)陣との突発的な食事や宴会も楽しく、毎朝、体組成計をみるたびに緊張が走っている。

 というわけで、あらためて活動量の管理および運動量アップの必要性を痛感しているのだが、エージェント目線で活動量計を見た場合、ちょっと見逃せないのが「Fitbit Flex」なのだった。

トラッカーのほかに、2サイズのリストバンド、充電ケーブル、USBハードウェアキーが同梱する
トラッカー自体はこんなに小さい

 「Fitbit Flex」とは、Fitbit社が美貴本を通じて販売している活動量計。小さなトラッカーを付属のリストバンドの中に入れて、手首に装着して使用する。リストバンドはラージサイズとスモールサイズが同梱されており、手首周りのサイズにあわせて交換することができる。充電は付属のUSB充電器を用い、1回の充電でおよそ1週間は利用できる。

手首にあうサイズのリストバンドを選んだら、留め具を付け替える
充電レベルはLEDでわかる

 トラッカーは歩数、距離、消費カロリー、アクティブな時間、睡眠時間や睡眠サイクルの測定が可能だ。ボタン等はついておらず、操作はタップのみ。5つのLEDが内蔵されており、コンコンと連続タップすると目標達成率20%につき1つ点灯して状況を教えてくれる。就寝時や起床時にはすばやく連打すると、振動とともに活動モードと睡眠モードを切り換えることができる。眠りの浅いタイミングで起こしてくれる目覚まし機能も備えている。

タップで表示を変える

 測定データはBluetoothで専用アプリと同期することで、クラウド上に蓄積できる。アプリはiOS版、Android版、Windows Phone版が用意されており、前述の測定項目に加えて、運動の記録や体重、摂取カロリー、飲んだ水の量の管理もできる。アプリでは友達と共有機能もあり、歩数の競争も可能なほか、メッセージを送ったりといったちょっとしたコミュニケーション機能も備えている。

 とまあ、このような活動量計なのだ。タップによるモード切替は失敗しやすいので、倒れ込むほど眠いときにはよく失敗するし、切り替えを忘れるなどの人為的なミスも起りやすいといったデメリットはあるが、とても軽くて邪魔になりにくい活動量計である。アプリは数字やグラフの表示が中心でやや味気ない感じもするが、バッテリー残量を含め、未達成の項目が分かりやすい。無料で利用できるところもありがたい。

アプリの画面。項目毎に詳細画面もある
睡眠サイクルの例
日々の歩数の変動もみやすい

 とはいっても正直、機能的には非常にスタンダードであり、新しい製品というわけではない。心拍センサーを備えたモデルは、既に他社からも登場しているし、同じFitbitのシリーズには、かつてご紹介したOneやZipといったクリップタイプのものもあり、ことOneに関しては登った階数も測定もできるなど、Flexにはない機能を持ったものもある。

 ただ、それでも「Fitbit Flex」にはエージェントとして気になった点が3つあった。それは、リストバンドを交換できること、アプリに移動ルートがかなり細かく残せること、そして目覚まし機能だ。

サードパーティ製の交換用のリストバンドを買ってみた
トラッカーを入れ換えるだけ

 エージェントは、レベルがあがるごとに色に関して神経質になってくるようで、気がつくと持ち物が陣営のカラーに染まっていくのである。新しいもの好きの筆者はEnlightened(エンライテンド)、つまり緑色だ。緑が目に入ると嬉しい、あえて1色を選ぶなら緑、緑の多い食事はもちろん大歓迎という状態になってきている。Ingressを始める前に入手した製品の色は赤だったが、もちろん今なら緑がいい。

気分的にしっくりくる

 というわけで、交換用のリストバンドをネット通販で購入。不思議なもので、緑にすると常時身につけていたくなる。活動量計としても願ったり叶ったりの状態になっている。リストバンドには青系の色もあるので、気になる方は探してみていただきたい。さりげないアピールにもなるので、活動量計なんてつける気に……なってしまうかもしれない。

 もう1つの気になるポイントである移動ルートだが、これはアプリの「運動の記録」でできる。活動にでかける際、記録を開始しておけば、終了と同時にどんなルートをどれくらいのペースで回ったかを地図上で確認できるようになる。普段のIngressでの活動においては、スキャナと呼ばれるアプリ上で地図を見ながら、ポータルと呼ばれる奪い合う対象スポットを目指すのだが、周辺の状況によってルートが変わることもある。Fitbitアプリの「運動の記録」を使えば、活動量を測定しつつ、今日はこんなところを回ったのか、ここのところあちら方面にはいってないから、明日はいってみようかな、と考えたりもできる。それなりにバッテリーを消費するため、朝から晩まで記録することは難しいが、ここぞというタイミングで利用すれば、日々のエージェント活動ログにできるのだ。

「運動を記録」で日々のルートのログが取れる。開始は画面右上のタイマーのアイコンから
地図は拡大できる。吹き出しは距離を表す。かなり正確なルートが残せるのでおもしろい

 3つめの目覚まし機能だが、こちらはズバリ朝活用に便利だ。指定時刻になるとトラッカーが振動で起こしてくれるのだが、眠りの浅いタイミングを狙って作動するので起きやすい。また、振動なので目覚まし音に驚くようにして起ることがなく、ストレスもない。これなら深夜遅くまでエージェント活動にいそしんでいても、周りに迷惑をかけることなく再び早朝から活動できるというわけである。できるだけでかけることを習慣化したいというなら、毎日作動するよう指定して、活動したい時刻を設定しておけばいいだろう。朝活しない方でも、指定時刻になったら振動で知らせてくれるタイマーとして使えるので安心だ。

 以上が、筆者が感じたエージェントとしての「Fitbit Flex」の使いどころである。これまで結構な数の活動量計をチェックしてきたが、リストバンドの色だけで惹かれたのは「Fitbit Flex」が初めてかもしれない。活動量計デビューを考えている方の参考になれば幸いだ。なお、手首につけるのは苦手という緑好きのエージェントは、同じく緑色があるFitbit Zipをチェックしてみていただきたい。

製品名販売元購入価格
Fitbit Flex美貴本1万1440円

すずまり