ケータイ Watch的“スマホ旅”

モバイルルーターのレンタルでかしこく節約

 スマートフォンを海外で利用すると便利なのは分かるが、そのまま国際ローミングでデータ通信すると料金がそれなりに高額になってしまう。3キャリアともに1日20万パケット(約24.4MB)まで1980円、それを超過すると1日最大2980円という海外パケット定額プランが用意されており、数日間の旅行ならまだしも、滞在期間が1週間を超えて来ると馬鹿にできない金額になってくる。

 ドコモについては、1日30MBまでという制限付きだが、地域によって980円、1280円、1580円でパケット通信できる「海外1dayパケ」というサービスを開始しており、こうしたオプションを利用するのも手だ。

 それでも高いと感じるユーザーは、海外で使用できるモバイルルーターのレンタルサービスを活用しよう。

 筆者が先日のマレーシア(ペナン)旅行で利用したビジョンの「グローバルWiFi」の場合、通常1日1770円のレンタル料がキャンペーン適用で1日670円になり、4日間で2680円、手数料が1575円、計4255円となった。実質的な現地滞在時間を3日間としてキャリアの定額サービスをフルに利用した場合、かかる料金は8940円。およそ半額ということになる。レンタル機材一式は、宅配便での配送のほか、主要空港のカウンターで受け取ることが可能だ。

 ちなみに、マレーシア用に貸し出されたのはYesという通信事業者のWiMAXルーターだった。ホテルの室内では場所によって感度がイマイチなところもあり、窓際に椅子を置き、その上に乗せて使用。屋外での使用はとくに不便を感じるようなことは無かったが、この端末のバッテリーの持ちはせいぜい5時間程度なので、1日ずっと使おうと考えるなら、モバイルバッテリーの併用をオススメしたい。

マレーシアで使用したYesのWiMAXルーター
室内で利用する際には感度が良い場所に置いて使用
丸一日利用するならモバイルバッテリーは必需品
自宅のレコーダーに「Slingbox 350」経由でアクセスしてF1を視聴。Slingboxの詳細については後日改めて紹介する予定
忘れずに「データローミング」をOFFに設定

 なお、こうしたモバイルルーターを利用する場合、端末の設定で「データローミング」をOFFにしておかないと、上記のキャリアの国際データローミングサービスが使用可能な状態になり、結果的にパケ死する可能性も否定できない。渡航前、日本にいるうちに忘れずに設定をOFFにしておこう。

 そのほかにも、現地でレンタルルーターを借りる、SIMフリー端末を持ち込んで現地でSIMカードを調達して利用するなど、海外で安くデータ通信を行う手段はある。こうした方法も今後紹介できればと考えてはいるが、現地でのコミュニケーションや設定方法に不安があるというなら、今回ご紹介したモバイルルーターのレンタルサービスは、手っ取り早く簡単に通信料を節約できる方法だろう。

 ビジョンによれば、年末年始やゴールデンウィークなど、旅行シーズンは地域によっては在庫切れになる場合もあるという。同社のサイトでは在庫の状況も確認できるが、旅行の計画が決まっているようなら、早めに申し込んでおきたい。

湯野 康隆