ケータイ Watch的“スマホ旅”

現代の旅のお供におすすめのコンデジ「PowerShot SX700 HS」

スマートフォンとコンデジのマイルール

 最近では、旅先の写真もスマートフォンで撮影してしまうという方は多いのではないでしょうか。去年、京都を旅行した際も、周りはスマートフォンを使っている方がほとんどでした。私はカメラも携帯する派。なぜならスマートフォンのカメラと、普通のカメラのカバー範囲が異なり、「これはちゃんとしたカメラで撮っておきたい!」と思うシーンが結構あるからです。

PowerShot SX700 HS

 しかし、デジタル一眼カメラをカバンに入れると、携帯するレンズに悩む。「景色はコレかしら。でもボケ味のいい単焦点レンズも持って行きたい。でもズームが欲しいときも絶対ある……」などと考えるうち、かなりの重さになってしまうんですよね。

 悩んだ末にたどり着いた結論。それが、お気に入りのスマートフォンと、高倍率ズームが可能で動画撮影機能をサポートした、コンパクトデジタルカメラ以下、コンデジ)をセットで持って行くという方法。これなら至近距離や自分を入れた撮影はスマートフォンのカメラ、遠くやズームが必要な動画はコンデジという、それぞれの得意分野を生かしつつ、思い出を残しやすいからです。

修学旅行以来の鎌倉は大雪だった

 去る2月8~9日、私は鎌倉と江ノ島へ一泊旅行に行きました。海、空、歴史的建造物など、見所が多く、写真の撮り甲斐ありそうなエリアです。東京からは日帰りとも言われますが、せっかくなので一泊して、のんびり観光してみるのも悪くないと思ったのです。鎌倉駅を出発点に、まず鶴岡八幡宮。その足で小町通りを下り、美味しいものをいただきましょう。高徳院の大仏様にも会いに行かねば。銭洗弁財天も欠かせないわね。どうせ宿を取るなら、景色の良さそうな江ノ島で。江ノ電からの眺め楽しみ~! 海の見える部屋に泊まって、新鮮な魚介類を堪能しましょう。翌日は江ノ島堪能デー。新江ノ島水族館でイルカショーを見るわ! とプランをたててニヤニヤしていたら、出発当日は十数年ぶりの大雪だったんですが……。

天気予報外れたらいいのにという願いもむなしく、修学旅行以来の鎌倉は雪。9時到着目標で行動したため、15分遅れた程度で移動できました
鶴岡八幡宮への道も雪だらけ(リンク先は4608×3072ピクセル)

作例(リンク先は4608×3072ピクセル)

雪のせいでかすんで見える鶴岡八幡宮
これはこれでレアな風景なのかもしれません
雪化粧した庭園が美しい
マクロモードにして雪の結晶が撮れるかどうかチャレンジ
雪山登山ですか? という道の果てにようやくたどり着いた銭洗弁財天
たくさん戻ってきますように……
途中で吹雪きになったため大仏様は諦め、電車が動いているうちに江ノ島の旅館に移動。海の見える部屋を予約していたものの、ご覧の通りの眺めに
旅館の晩ご飯。どれも美味しゅうございました!
イクラの輝きはカメラを吸い寄せます

「SX700 HS」が旅のお供にいい理由

 このとき持っていったのは、スマートフォンのiPhone 5s、タブレットのAQUOS PAD SH-08E、そしてコンデジ、PowerShot SX700 HS(以下、SX700 HS)の3点セットでした。SX700 HSは2月20日発売で、今回はスマホ旅のために発売前の製品を借り受けました。

片手でズーミングできるので、荷物が多くても安心
レンズキャップ不要

 なぜ「SX700 HS」なのか。それは、撮影時と撮影後の両方を通して旅にプラスなカメラだからです。まず注目すべきはそのサイズとズーム力。手のひらサイズなのに光学30倍ズームで、35mmフィルム換算では広角25~750mm相当をカバーするという驚きの性能を持っています。どれくらいズームできるかというと、景色なら肉眼で見えないものが見えるようになるレベルです。しかも動きはスムーズ。

 この光学ズームを駆使してハイビジョン動画も撮影できます。大容量のメモリカードを使って動画撮影もコンデジに任せれば、バッテリー、メモリ容量、ともにスマートフォンの負担を軽減できます。

 そんなズーム力を持ちながら、電源をオフにするとレンズがボディに収納されてしまうところも魅力。凹凸がほとんどなくなるのでポケットにすっぽり入れやすい。もちろんレンズキャップは不要なので、紛失の心配も皆無です。

操作ボタンは液晶パネル側に集められています

 モードダイヤルをしっかり用意しているところも好感度アップ。しかも、液晶モニタ側についています。これはわざわざ上から見なくても操作できるように、という配慮でしょう。指で回す際の動作はかなり固めですが、知らないうちに変えてしまって、せっかくシャッターチャンスをつかんだのに写真がおかしなことに……というミスは防げる。これは、ポケットやバッグからの出し入れを頻繁にしていると起こりがちなトラブルなので、これまた嬉しい配慮といえます。

 撮影時は、基本的にオートにしておくだけで、接写~風景まで自動的にシーンを判断してベストな状態をキープしてくれます。いろんなカスタマイズ機能があるのですが、ちょっと楽しいのが「クリエイティブショット」。1回のシャッターで、6種類の効果が作り出せる楽しいフィルタ機能なのです。どんなフィルターがかかるかはカメラ任せなので(雰囲気のモードは選べます)撮った後の楽しみが増える機能なんですよね。

作例(リンク先は4608×3072ピクセル)

翌朝、すっかり雪がやみ、旅館の窓から対岸が見えた!
富士山の裾野もチラリ
中央付近を最大倍率(プログレッシブファインズーム60倍)までズームしたところ、なんと建物がクッキリ撮れて驚き!
何か白い点が見える!?
最大倍率(プログレッシブファインズーム60倍)で撮影したら小型のボートでした
クリエイティブショットの例。1回シャッターを押すだけで、思いも寄らぬ写真ができあがることも

撮ったままで終わらない。撮影後はWi-Fi機能で楽しさ延長

iPhone 5sからSNSに投稿

 旅の最中であっても、撮った写真をすぐ活用できるのも「SX700 HS」の魅力です。

 「SX700 HS」ではプッシュ型の「Wi-Fiボタン」と、プル型の「ワンタッチスマホボタン」という2種類のWi-Fi機能を備えています。これによりスマホやタブレットと直接Wi-Fiで接続できるため、写真だけでなく動画もまとめて転送できるのです。いずれも専用アプリ「Canon CameraWindow」をインストールし、端末にニックネームをつけておくことで実現します。動画は変換したうえで転送されるので容量の心配は無用です。

 「ワンタッチスマホボタン」とは、あらかじめ登録しておいた1台の端末との接続がスムーズにできる機能。接続した端末側でカメラの写真を参照し、欲しいものだけ選んでまとめてダウンロードできます。

 一方、「Wi-Fiボタン」はカメラ側から転送先を選んで、写真や動画を最大50枚まで送信できる機能です。複数の端末を持ち歩いて臨機応変に使い分けたいという、私のようなタイプにぴったり。

 この2つが旅先で大活躍。大雪の初日はラーメン屋で食事をしたあと、「ワンタッチスマホボタン」でiPhone 5sと接続し、写真をまとめて転送。そのままSNSにアップロードしました。旅館では撮った写真を大きく拡大して見たかったので、「Wi-Fiボタン」でタブレットのAQUOS PAD SH-08Eへ送信。気に入ったものはやはりSNSにアップロードです。夕食のあともゴロゴロしながら料理の写真をiPhone 5sに転送。

 翌日も昼食後や水族館でイルカショーを見たあと、電車の中など、座れるタイミングで転送しまくっておりました。なにせレアな体験でしたから、誰かに見せずにはいられない。Wi-Fi機能は思いのほか、気楽に転送できるので、そんな欲求もスピーディに解消できたのでした。

吹雪の中入ったラーメン屋で、写真を「ワンタッチスマホボタン」で転送
アプリをインストールして端末にニックネームをつけておくと、「Wi-Fiボタン」で送信先が選べるようになります
旅館では写真を鑑賞するためにSH-08Eに転送
サクサク転送。カメラ側からプッシュ送信は結構手軽です
写真を見ながら、その日を振り返ります
食後、ゴロゴロしながら写真を転送
翌日のお昼も撮影してはガッツリ転送

旅に連れて行く3条件は、軽い・高倍率ズーム・Wi-Fi機能!

 初日はあいにくの空模様ではありましたが、コートの右ポケットにはスマートフォン、左ポケットには「SX700 HS」を入れて持ち歩き、適宜使い分けることで旅の思い出を残すことができました。光学30倍ズームで撮影して、初めて見えた景色も多数あり、改めてその威力を感じた次第です。

 スマートフォンだけだとちょっと厳しいと感じている方は、ぜひコンデジを導入してみてください。その際は「SX700 HS」のように軽くて、光学の高倍率ズームが可能で、Wi-Fi機能のある機種をおすすめします。絶対アクティブになれるはずですから。

作例(リンク先は4608×3072ピクセル)

江ノ島のエスカー付近にいたネコ
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江ノ島名物のトンビでした
「SX700 HS」は新江ノ島水族館のイルカショーでも活躍

すずまり