世界のケータイ事情

上海で探しもの

 日本ではポッキーの日として知られる11月11日。この日は、中国では独身の日「光棍節」ということで、ECサイトでは数年前から大々的なセールが行われている。EC大手のアリババグループで、独身の日セールの総取引額が1兆7000億を超えたというニュースは記憶に新しい。購入者の約7割がモバイル端末からの取引だったそうだ。この日の売上1位の携帯メーカー小米(Xiaomi)は、なんと1日で250億円の売上を記録した。

かわいいウェアラブル端末

バンドを着せ替えできる「Mi-Band」

 小米といえば、今や中国では大人気の携帯メーカーである。携帯端末以外にもかわいくてシンプル、しかもプチプラな健康ウェアラブル端末の「Mi-Band」69元(約1400円)がある。日本からの入手はなかなか難しいということで気になっていたが、偶然、上海を訪れる機会があったので、現地で買えるかどうか調べてみた。基本はオンライン購入らしいが、小米を取り扱っている直営店「小米之家」が上海市内にあるとのことで、行ってみることにした。

 「小米之家」は、普通のオフィスビルに入っていた。正面ビル入り口は閉鎖されていた。手書きの張り紙がしてあり、字が読めずに立ち尽くしていると、このビルに用事があるようなご婦人が何か話かけてくる。「ここ今日は開いてないって、あっちみたいね」(といったように聞こえた)。ついていくと、業者搬入口のような裏口があった。

 「小米之家」は、地味な感じのフロア奥にあった。入口の女性スタッフがタブレットで受付をしていたが、男性客が携帯を指しながら何やらまくし立てていて彼女を離さないので、さほど広くはない店内を見て回ることにした。お店の一角に、TV Show Roomというソファと小米のスマートTVが置いてあるリビングのようなスペースがあった。そこでは順番待ちの家族だろうか、テイクアウトのランチを持ち込んでTVを見ながら一家団欒している。まるで自分の家のように寛いでいるので、実演CMではないかと思うほどだった。

 アップルストアのようなシンプルな木のテーブルの上に並べられた携帯やタブレット等のサンプル端末はモデル毎に1個ずつしかなく、お客さんが多くて触ることができない。目当てのMi-Bandのサンプル展示はなかった。入口にいた女性スタッフがやっと解放されたので、Mi-Bandはありますか? と聞いてみる。そっけなく、「All- Sold- out」。噂には聞いていたが、直営店にすら在庫なしというほど大人気なのだ。

営業時間は思ったより短い
入ってすぐにボールプール。子供フレンドリーな店内

 欲しかったMi-Band、どこかに売ってないかなぁと、携帯デパートと言われる不夜城商夏に行ってみた。ここは昔、山寨機という正規品ではない携帯電話が多く売られていたらしいが、今は新・中古品や修理、SIMカードを取り扱っている店が多いようだ。

 店内には小米のサインもあるものの、やはりここでも残念ながら目当てのMi-Bandは見当たらなかった。諦めて上海の鉄板観光地、外灘(ワイタン)の夜景を見に行くことにした。

ビル外観はゴールドでギラギラしていている
ビル内はやや薄暗く、取り扱いメーカーの看板が眩しい

 月曜だというのに、夜景スポットに行くまでの道は、まるで花火大会の人の流れのように観光客で溢れていた。川の向こう側は高層ビル、TVモニター、高層ビルがキラキラとして近未来的で、振り返ると、19世紀後半から建てられた西洋の重厚な建築群がライトアップされている不思議な場所だ。多くの観光客が携帯と自撮棒で記念撮影していた。

川面に写るライトが綺麗

 帰りはホテルまでタクシーでと思いきや、流しのタクシーがつかまらない。しかたなく散歩がてら歩いてホテルまで戻った。

 後で地元の駐在の方に聞くと、タクシーをつかまえるには、まずはタクシー配車アプリ「快適打車」を起動。アプリで行きたいところを指定すると、運転手さんから即電話がかかってくるそうだ。 配車アプリを使うことで、運転手にチップが入るためタクシー運転手はアプリからの配車予約を優先するらしい。雨の日、通勤時間帯はアプリを使わないと捕まらないので、注意とのこと。レストランなどもアプリで予約が基本だそうだ。アプリが好まれる要因として、アプリ内で決済ができることがあげられる。中国国内では偽札が少なくないため、現金決済より安心だ。タクシーも飲食店も、支払いはアプリ経由で事前に登録した銀行から引き落とされるようだ。ほとんどのアプリは中国語のみの対応。中国語のできない私が滞在中になんとかして使ったのは百度地図だけだった。次回は少し中国語を覚えてアプリを使ってみたい。

上海Sweets〜ドーナツ部活動報告〜

人民広場駅にあります

 中国では、あまりドーナツはポピュラーではないようだ。台湾やバンコクでも人気のミスタードーナツは、上海のみ展開。クリスピークリームドーナツは数年前に撤退してしまったらしい。調べてみると、マカオ発祥のエッグタルト(蛋撻)が人気らしいというので、上海で有名というLilian Bakeryに向かった。すると、隣に見覚えのある看板。なんとミスタードーナツの店が! これはドーナツ部員の宿命。目的のエッグタルトを差し置き、日本で見かけないソーダ味マシュマロがついたかわいいポップドーナツ10元(200円)を買う。その場でパクリ。なかなか美味である。日本でも是非展開してほしい。

左がチーズタルト、右がエッグタルト。両方美味♪

 当初の目的、エッグタルトの店には行列はないものの、人が入れ替わり立ち代わり買っていく。私もとりあえず2個買う。1個4元(80円)。アツアツサクサクで超美味! なるほどこれは人気なわけである。ミスドのポップを食べた後でも2個ともペロリであった。

 帰国後、上海で食べたエッグタルトが忘れられず、都内で手に入るエッグタルトを片端から試してみた。現在までレビューの良かった6種類ほど食べ比べてみたが、どれもLilian Bakeryのエッグタルトには及ばず。次は本場のマカオで食べてみたい。また、上海の秋は、栗のお菓子も人気らしい。次回上海を訪問した際は、栗Sweetsを調査しよう。

 あぁ、そうだ、次回こそ手に入れられなかったMi-Bandを探しにいかなくては。

KDDI総研 ボルドゥアン裕子

KDDI総研 出版部(+ドーナツ部所属)。最近は、原宿や表参道に登場したハイブリッド系Sweetsもやや落ち着きをみせている気がする。今年は胃の調子がイマイチなため、油&砂糖の調査活動はなるべく控えている。和の原点に戻って、大福、どらやき、抹茶菓子などを調査中。