ナノコネクト、Android技術者育成プログラムの提供を開始


 株式会社ナノコネクトは、「Android」技術者育成プログラム「Androidエデュケーション」を利用企業内にサーバーを設置する形での提供を開始した。初期導入費用78万7500円、教育プログラム一式を導入したサーバーの月額利用料は21万円。このほか、学習コースにより1人2万1000円~9万4500円の受講料が必要となる。

 株式会社ナノコネクトでは、ESEP(エンベデッドスキルエデュケーションパッケージ)と名づけて、顧客企業のイントラネット内に教育用のサーバーをレンタル設置する教育サービス事業を行っている。すでに提供中の組み込み技術者育成プログラムに加えて、今回「Androidエデュケーション」プログラムを追加、「ESEP -Androidエデュケーション-」として提供を開始するもの。ナノコネクトの「Androidエデュケーション」プログラムは、2009年3月に発足した、組み込みプラットフォームとしてAndroidの普及促進を図る団体、OESF(Open Embedded Software Foundation)の推奨を受けているという。

 「ESEP -Androidエデュケーション-」は、初級・中級・上級の3コースに分かれており、想定受講期間は初級が1カ月、中級が1.5カ月、上級(5月から提供予定)は1.5~2カ月。受講費用は1人あたり初級が3万1500円、中級が6万3000円、上級が9万4500円。技術担当者が多忙であるなど、利用企業側に講師となる適当な人材がいない場合には、別料金となるが、ナノコネクトに講師の派遣もあわせて依頼できる。

開発したアプリは、実際にエミュレータ上で動作確認・テストを行う

 初級はJavaアプリ開発基礎コースとして、基礎から応用までのプログラミング技術を学習。中級・上級コースは、ドロコンというAndroidでロボットを制御するアプリをSLCP対応の開発プロセス(NCプロセス)に沿って開発を実践することで、ソフトウェア開発技術を身につける内容となっている。上級では実践ドロコンミドルウェア開発コースとして、自律してAndroid下位層、Linuxミドルウェアを開発できるようにする。

 プログラムには動画も豊富に用いられているため、イントラネット内に設置する1台のサーバーで約50名程度までの受講者を想定している。50名を超える場合には、サーバーの増設を推奨しており、その場合にはサーバー1台あたり、レンタル・保守・バージョンアップ費用として月額21万円必要となる。

 なお、ナノコネクトでは神戸本社のほか、大阪と横浜で教室を開講しており、教室における受講料は、1人あたり、初級が15万7500円、中級が31万5000円、上級が47万2500円。イントラネット内に専用サーバーを設置するほどの人数が受講する予定がない場合は、教室での受講の方がトータルコストで安くなる。ナノコネクトの試算では、7~8人あたりが分岐点となっており、たとえば受講人数が5人未満なら教室受講、10人以上では社内サーバー設置がコスト的に安くなるという。

(工藤 ひろえ)

2010/2/23 06:00