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アイフリークが「QuerySeeker」を販売、コンサル事業も

 アイフリーク モバイルは、クエリーアイが提供するASP型のアプリ動向分析ツール「QuerySeeker Analyze(クエリーシーカー アナライズ)」の販売を開始した。販売代理店として提供することに加えて、アイフリーク モバイルによるコンサルティングサービスも別途、用意される。

 「QuerySeeker Analyze」は、Android、iOSなどスマートフォンアプリのランキングを調査できるツール。ランキングの動向に加えて、Twitterなどソーシャルメディアでのユーザーの動向、アプリレビューサイトの動向を記録しており、何がきっかけでダウンロード数が増加したか、相関性を視覚化して調査できる。1時間ごとに最新状況を確認できるようになっており、利用料は初期費用が14万8000円、月額利用料が14万8000円。

アイフリークのアプリ「ティッシュ」の動向をQuerySeekerで見たところ。時間が経つに従ってダウンロード数は減るが、ところどころで劇的に増加している。これはテレビなどで紹介されたため、だという

 今回、アイフリークでは、販売代理店として同じ価格で「QuerySeeker Analyze」を国内外の法人向けに販売することになった。さらに導入企業の要望に応じたコンサルティング事業も展開する。たとえば新たなスマートフォンアプリを提供しようとする際には、競合他社や類似アプリの存在、その人気度の調査、あるいは投入予定のアプリに必要と見られる機能のアドバイスなどが含まれる。既存アプリについても、リリースから一定期間経過した後に、再びダウンロード数を増加させるために必要な手法などでコンサルティングしていく。

コンテンツプロバイダ自身の目線で提供

 アイフリーク自身もフィーチャーフォン時代からのモバイル向けコンテンツプロバイダとして実績を重ねてきた。スマートフォン向けにも既に40本近くの単体アプリを提供しており、その知見をもとにコンサルティング事業を展開する。

 同社ビジネスパートナー事業部事業部長の中井大氏によれば、そうした事例の1つとして、同社が提供するカメラアプリのなかには、日本市場に向けて提供したにも関わらず、日本のポップカルチャー文化を受け入れるアジア圏で人気となったことがあったという。また福岡に拠点を持つ同社ならではの取り組みとして、九州ローカルの放送局とタイアップしてアプリを開発、配信したところ、番組と連動する形でソーシャルで盛り上がり、ランキング50位以内を維持し続けた例もあった。

 こうした知見をもとに「QuerySeeker Analyze」を使って、スマートフォンアプリの人気を維持していくための要素を他のコンテンツプロバイダへ提供していくことになる。

 クエリーアイ代表取締役社長の水野政司氏は、アプリのランキングデータをとりまとめるサービス、調査などはあるものの、リアルタイム性を備えて分析できる「QuerySeeker Analyze」の競合になるツールはまだ存在しないと説明する。また導入企業にとっては「QuerySeeker Analyze」を活用するための組織をアウトソーシングできると説明。これまでは「QuerySeeker Analyze」で得られた調査結果を分析し、活用するには、導入企業内で専門の担当者を用意する必要があり、比較的体力のある大規模な事業者、あるいは広告代理店などでの利用が主流だったが、アイフリークのソリューションが用意されることで中小規模のコンテンツプロバイダでも活用しやすくなるとアピールする。

関口 聖