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富士通、BYODサービスを大成建設の全社員9000人に提供

 富士通は、同社グループのBYODサービス「FUJITSU Thin Client Solution モバらくだ for スマートデバイス」を、10月15日から大成建設の全社員9000人向けに提供を開始する。

 同サービスにより、大成建設の半数にあたる建築や土木部門などの外勤の社員は、個人で所有するスマートデバイス(スマートフォン、タブレット)から、メールやスケジュールの確認ができるようになる。また、勤務報告などの人事系の個人申請といった約80の社内システムに安全にアクセスできる。

 「モバらくだ for スマートデバイス」は、大成建設をモデルユーザーとして、富士通ネットワークソリューションズが開発したサービスで、画面転送の高速表示技術「RVEC(レベック)」によって、スムーズな画面表示や操作が可能になる。導入企業は、既存の社内システムを改修することなく、個人所有のスマートデバイスが活用できるため、コストの大幅削減が実現する。

 サービス提供の背景として、スマートデバイスの普及により、BYOD(個人が所有する端末の業務利用)へのニーズが高まってることが挙げられる。大成建設は、社員の半数が作業所に勤務する外勤部門であることから、社員からのニーズは日増しに高まっていたという。また、営業、設計、施工、調達、労務管理など部門横断で行う業務も多く、これらをスムーズに行うために、いつでもどこからでも安全にアクセスできるICT基盤の整備が不可欠だった。大成建設は今後、グループ会社2万人まで拡大し、他の業務システムにも展開する予定だという。

 同サービスは、個人端末のセキュリティ対策として、端末にデータが残らないようにするセキュアブラウザを採用し、安全性を確保している。

川崎 絵美