【CEATEC JAPAN 2010】
パナソニックとドコモ、「LUMIX Phone」を参考出展


ブース外周のステージは3Dテレビとエコの2本立てとしたパナソニックブース

 今月1日、パナソニック モバイルコミュニケーションズが初の「LUMIX」ブランドの携帯電話として開発発表した「LUMIX Phone(ルミックスフォン)」。CEATEC JAPAN 2010では、パナソニックブースに試作機、ドコモブースにモックアップがそれぞれ展示されている。発売は今年度中(2011年3月末まで)を予定しており、例年のNTTドコモの製品発表スケジュールに沿うならば、この秋の新製品発表会で正式発表されるものと考えられる。

4色のバリエーションが展示されていた「LUMIX Phone」のモックアップ電源が入っているデモ機もあったが、透明ケース内にあり手を触れることはできない

 パナソニックのデジタルカメラ「LUMIX」に搭載されている高画質化技術を継承した有効1320画素CMOSのカメラを搭載するのが特徴。LUMIXの画像処理エンジンを携帯電話向けに「Mobile VenusEngine」として移植し、記憶色補正技術による人物の肌や風景の色補正、超解像技術によるデジタルズームなどを実現した。なお、デジタルカメラLUMIXのVenus Engineはチップとして実装されているが、Mobile VenusEngineは同様の技術をソフトウェアで実現したもので、処理自体は携帯電話本体のアプリケーションプロセッサで行われるという。

現行の1320万画素機種「P-04B」との比較現行の1320万画素機種「P-04B」との比較現行の1320万画素機種「P-04B」との比較

 高輝度フラッシュや、内部で光の反射を抑えるマルチコートフィルタなどを備えるほか、指やストラップが写り込まないようにレンズやストラップホールの位置にも配慮するなど、細かな部分にまでデジタルカメラ開発で蓄積したノウハウを生かした。携帯電話としては、スライド型+スピードセレクター搭載の形状を採用しており、現在販売中の機種では「P-02B」のスタイルに近い。

撮影時に手ぶれしにくい大型のシャッターボタンを用意ボディの端でなく少し内側にレンズを配置することで指の映り込みを防いでいる
スライド+スピードセレクターの本体

 3.3フルワイドVGAの液晶ディスプレイはタッチ操作に対応しており、撮影した写真に触れて選択した後、上下左右のいずれかに指ではじくアクションによってメール添付、お気に入りへの登録、削除といった操作が行える。Wi-Fiアクセスポイントへの接続時にはLAN上にあるPCに画像をコピーすることもできるほか、DLNAにも対応し、本体内の画像をネットワーク経由でテレビなどに表示可能となっている。

 そのほか、パナソニックの家電で採用されている省エネルギー機能「エコナビ」を、LUMIX Phoneを含む携帯電話の新製品に採用する。電池残量が40%を切る(変更可能)と、照明などを抑える「ecoモード」に自動切り替えしたり、カメラやワンセグ起動中に無操作状態が続くと機能をオフにするなど、携帯電話自身が状況に応じて自分で消費電力を削減し、バッテリー駆動時間を伸ばすようになっている。

エコナビ搭載製品としてテレビ、冷蔵庫、エアコンなどと共に紹介されていた

 



(日高 彰)

2010/10/8/ 12:34