【CEATEC JAPAN 2009】
ドコモ、拡張現実アプリなど新しいコミュニケーションの形を披露


 NTTドコモは、投げる動きでメールを送信する位置情報を使ったアプリ「投げメール」や、ナビゲーションアプリ「直感検索・ナビ」などを参考出品した。

 「投げメール」や「直感検索・ナビ」は、いずれも7月に開催された「WIRELESS JAPAN 2009」でも展示されていた。「WIRELESS JAPAN 2009」では、「拡張現実」という言葉とともに「直感検索・ナビ」が強くアピールされたが、「CEATEC JAPAN 2009」では「投げメール」を積極的に打ち出してデモを行っていた。

 「投げメール」は、今向いてる方向にいる友人に対して、投げる動作でメールが送れるユニークなコミュニケーションサービス。GPSの位置情報によって、地図上に友人がいる場所がポイントされる「友達レーダー」機能でメールを送りたい友人を選択し、メッセージを入力、友人のいる方向に端末を投げる動作を行うことでメールが送信できる。

 デモでは、HTC製のAndroidケータイ「HT-03A」が使われていた。特定の友人にメールを送るだけでなく、特定の方向にいる友人らにメールを送ることも可能。投げ方によってメッセージの飛び方が変わるなど、遊び要素がふんだんに盛り込まれている。ブースでは、高台の上にコンパニオンがおり、コンパニオンに向けてメールを投げるといったデモが体験できる。


説明友達レーダーで友人の場所を確認。紫色のマークが友人メッセージを選択
メッセージ入力メッセージを投げる投げ方によってメッセージの飛ぶ距離などが変わる

 「直感検索・ナビ」は、端末を向けた方向にある情報が確認できたり、画面に映った実映像でナビができたりするアプリ。特定の方向に端末を向けると、現実の映像に情報が表示される。また、地図画面の表示から特定方向に端末を向けると、画面が実映像に切り替わり、実映像に進む方向の矢印が表示される。今回のデモは「WIRELESS JAPAN 2009」の時よりも少しだけパワーアップし、地図が向いている方向に回転するヘディングアップ機能に対応した。

 なお、いずれのデモンスストレーションも「HT-03A」が使われているが、これはGPS機能と加速度センサー、方位センサーの全てを搭載した現行モデルが「HT-03A」のみだからだという。

 商用化に向けたデモとなるが、サービスの提供時期は検討中としている。ブースの説明員によれば、どういった形で提供することがふさわしいのか、検討を進めているとのこと。コンテンツプロバイダーにプラットフォームを提供するのか、ドコモ自身がサービスを提供し、ユーザーから課金する形となるのか、現在さまざまな可能性を検討しているという。

ナビゲーション時の地図画面端末を特定の方向に向けると実映像とともに向かう方向が示される

 



(津田 啓夢)

2009/10/6/ 19:06