【CEATEC JAPAN 2009】
2.5Gbps伝送を実現した携帯機器内向け光通信モジュール


 ロームのブースでは、2.5Gbpsでワイヤレス通信可能なモバイル機器向け光通信モジュール「レーザーリンクテクノロジ」が展示された。

 「レーザーリンクテクノロジ」は、レーザーを使うことで2.5Gbpsのデータ転送を実現した携帯機器向けモジュール。現在開発中で製品化時期などは未定。携帯電話内の機器配線や、デジタルカメラなど携帯機器とクレードル間の通信などへの利用を想定したもので、サイズは7.1×6.8×3.7mm。電磁ノイズの影響を受けず、複数並べて搭載できる。

 携帯電話に搭載する場合、例えば回転二軸ヒンジのメインディスプレイ側ボディと数字ボタン側ボディに搭載することで、従来の銅線伝送よりも高速なデータの受け渡しができるようになる。また、メイン基板とサブ基板を繋ぐ配線代わりなどにも利用できる。


レーザーリンクテクノロジのモジュール説明

 なお、ロームとホシデンは、携帯機器向けの機器内配線用途として、光ファイバーケーブルを用いたモジュールを発表している。前述の「レーザーリンクテクノロジ」と同様に、携帯電話の上ボディと下ボディの銅線配線の代わりに利用できる。

 伝送速度は2.5Gbpsで、こちらはロームとホシデンのブースでデモンストレーションが行われている。消費電力は30mWで、光ファイバの外径は0.6mm、光ファイバーを使うことでヒンジをより自由に曲げられるようになる。ホシデンの担当者によれば、40万回の曲げ伸ばしに耐えるという。2010年頃に製品化される見込みで、LTE時代の携帯向け機器内配線用途などが想定されているという。

機器内配線ユニットのイメージ説明
デモは、地デジ映像を2台のパソコンで伝送し、光ファイバーを経由して2台のディスプレイに配信するというものデモ用ユニット

 



(津田 啓夢)

2009/10/9/ 17:58