【2012 International CES】
ソニー・エリクソン、「Xperia NX」「Xperia acro HD」発表


 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、「Xperia NX」「Xperia acro HD」の2機種を発表した。「Xperia NX」はグローバル向け、「Xperia acro HD」は日本向けの仕様に仕上げられているが、どちらもNTTドコモの新機種として発売される。

異なる外観、一方で共通する仕様も

 「Xperia NX」「Xperia acro HD」は異なる外観を採用しつつも、ディスプレイサイズやチップセット、カメラなど多くのスペックが共通化されている。その一方で、「Xperia acro HD」ではワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信に対応するほか、防水仕様もサポートする。どちらもNTTドコモから発売される予定で「Xperia NX SO-02D」として2月に、「Xperia acro HD SO-03D」として3月に国内で登場する予定。なお、「Xperia NX」はグローバルモデルの製品名が「Xperia S」となっている。

グローバル向け仕様のXperia NX

 共通仕様として、1280×720ドットで4.3インチのマルチタッチ液晶ディスプレイ、裏面照射CMOSセンサー「Exmor R for mobile」の1200万画素カメラ、720p対応の130万画素フロントカメラを備え、1080pで30fpsのフルHD動画を撮影できる。チップセットはクアルコム製MSM8260で、CPUは1.5GHz駆動のデュアルコアとなる。どちらもメモリ(RAM)は1GB。

 最も異なるのは外観に関する部分。どちらもフルタッチ型で、正面から見ると似た形状に思えるが、グローバル向け仕様の「Xperia NX」はディスプレイとキーの間に透明なパーツを配置。このパーツは“フローティングプリズム(Floating Prism)”と呼ばれ、ディスプレイとキーが分離しているように思える。メニューキーやホームキー、バックキーのアイコンはフローティングプリズムに記されているが、実際にタッチして操作するのはフローティングプリズム下のキー部分となる。「Xperia NX」のカラーバリエーションはブラックとホワイトで、背面はマットな仕上げ。ホワイトについては汚れが付きにくい塗装に仕上げられている。またキー部分にアンテナがあり、フローティングプリズムをよく見ると、キーとボディを繋ぐ配線が網状に配置されていることが分かる。

ワンセグや防水など日本向け仕様と取り入れたXperia acro HD

 一方、Xperia acro HDのデザインについては、サクラピンク、ブラック、アクア、セラミックという4つのカラーバリエーションを用意。フローティングプリズムは採用していない。側面にぐるりとメタル調の線が配置され、視覚的に薄さを印象付ける仕上がりとなる。

 このほか違いとしてはストレージやバッテリーなどが挙げられる。Xperia NXが32GBのストレージを内蔵し、microSDカードが利用できず、microSIMカードを採用するほか、バッテリー容量が1700mAhで背面カバーを外してもバッテリーは内蔵され取り外せない構造となっている。microSD非対応のため、microSDリーダーライターが同梱される。一方、「Xperia acro HD」は内蔵ストレージが16GBで、microSDカードが利用できる。SIMカードは通常サイズで、1840mAhのバッテリーを内蔵(脱着不可)する。

 Xperia NXの大きさは128×64×10.6mm、重さは約144g。連続通話時間(3G)は約390分、連続待受時間(同)は約400時間。一方、Xperia acro HDの大きさは約126×66×11.9mm、重さは約149gで連続待受時間や連続待受時間は検討中とのこと。

ディスプレイやカメラが進化

 HD Reality Displayと呼ばれるディスプレイはモバイルブラビアエンジンをサポートし、精細度は342ppi。空気層を無くし、光の乱反射を抑えるクリアブラックパネルを採用した。解像度が向上しつつも、操作感の向上もあわせて図られている。

 非球面レンズ(F2.4)を採用したカメラ機能では、ユーザーインターフェイスの改善が図られた。機能キーでメニューが表示されるが、そこに表示するショートカットアイコンは、ユーザーが選んだ機能を3つまで配置できる。またスリープ状態で側面のキーを長押しするとカメラが起動し、すぐ撮影できる。撮影終了までの時間も短縮しており、てきぱきと撮影できるのも特徴。パノラマ撮影も可能で、3D対応のパノラマも撮影できる。

 楽曲再生では、ソニーのサラウンドエンジン(VPT)に対応し、ヘッドホンで利用できるほか、ソニー独自のオーディオ再生レベル強調技術「xLOUD」をサポート。さらにマニュアル操作できるイコライザーを用意する。

 ユーザーインターフェイス関連では、プラグイン対応のTimescape、日本語入力「POBox Touch 5.0」をサポートする。POBox touch 5.0はキーカスタマイズや手書き入力、オンライン辞書などが利用できる。

 このほか、Wi-Fiダイレクト、HDMI、ブラビアリンクに対応する。ソニーのテレビ「ブラビア」に接続すると、テレビ画面上には専用メニューが表示され、テレビリモコンで「Xperia」側を操作し、写真などをテレビに映し出せる。

【お詫びと訂正】
 初出時、Xperia acro HDのバッテリーを「脱着可能」と記載しておりましたが、「脱着不可」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

(関口 聖)

2012/1/10 11:31