【2014 INTERNATIONAL CES】

「G Flex」やLINEで家電をコントロールする仕組みを披露したLG

 LGエレクトロニクスは、6日(現地時間)、米・ラスベガスで7日に開幕するCESに先がけ、プレスカンファレンスを開催した。パソコン~白物家電まで手がけるLGだけに、プレスカンファレンスでは幅広い製品が発表されたが、モバイル関連ではフレキシブルOLED(有機EL)を搭載した「G Flex」が米国向けに改めて披露された。G Flexは韓国市場で発売済みのスマートフォンで、ディスプレイが曲面になっているのが特長だ。耐久性、柔軟性もあり、強い力をかけると平らな状態にもなる。

曲面ディスプレイを搭載した「G Flex」
上下に、弧を描くように曲がっている
ドコモから発売された「G2」と同様に、背面に電源キーを搭載する

 G Flexを紹介したのは、LGエレクトロニクスUSAのFrank Lee氏。同氏は、「G Flexは本当のゲームチェンジャー」と述べ、柔軟性のあるフレキシブルOLEDと、この形状に合わせたバッテリーという2つの技術によって実現した端末であることを語った。これらの技術は、LGディスプレイやLGケミカルといったグループによって開発されたものだ。

G Flexの特徴を紹介したFrank Lee氏
ディスプレイだけでなく、バッテリーまで曲げることでこの形状が実現した

 Lee氏によると、G Flexのメリットは「より聞きやすく、より持ち運びやすく、より見やすい」ことにあるという。端末が人間の顔に沿うように曲がっているため電話をしやすく、ポケットにも入れやすい。また、端末を横にした際にはディスプレイの左右が手前側に向かって曲がっているため、映像の迫力も増すという。CESでは、LGのほか、サムスン電子がカーブしたテレビを発表していたが、そのモバイル版ともいえるのがG Flexというわけだ。

人の顔にフィットするため、電話がしやすい
持ちやすさもこの形状の特徴となる
曲面になっていることで映像の迫力が増すという

 G Flexは第1四半期に米国で投入されることが決定しているほか、世界各国で順次発売される。プレスカンファレンスで公開された発売国マップでは、日本にもチェックがついていたため、近々正式に発表される可能性が高そうだ。

G Flexを発売する国を紹介。日本にもチェックがついている

 モバイルに関連したトピックとしては、家電をスマートフォンでコントロールする「LG Home Chat」という仕組みが紹介された。ここに採用されているプラットフォームがLINEで、友だちや家族とチャットをする感覚で家電をコントロールできるのが特徴となる。たとえば、冷蔵庫に向かって「ビールが入っているか?」とたずねると、「3本入っています」といった返事が届く。洗濯機のタイマーを設定するようなことも可能だという。LGのPresident兼CTO(チーフ・テクノロジー・オフィサー)、Skott Ahn氏によると、「家電と話す感覚で、アプリをインストールしたり、複雑な設定をする必要がない」という。

冷蔵庫や洗濯機といった家電をコントロールするプラットフォームにLINEを採用した
友だちや家族とチャットをする感覚で、家電をスマートフォンでコントロールできる

 このほか、CESでの注目トピックになっているウェアラブルデバイスも発表された。1つ目の端末が「Lifeband Touch」。手首に装着するタイプのアクセサリーで、カロリーなどの各種データが取れるだけでなく、タッチでの操作が可能になっている。取得したデータは、Bluetoothによってスマートフォンに送信することが可能だ。2つ目の端末が「Heart Rate Earphones」で、こちらはその名の通り、心拍数が取れるイヤホンとなっている。

「Lifeband Touch」や「Hear Rate Earphones」といったウェアラブルデバイスも発表した

石野 純也