【2015 International CES】

LG、P2P連携のスマートホームや最新スマホを紹介

 既報のとおり、LGエレクトロニクスは、1月5日(現地時間)に、「2015 INTERNATIONAL CES」に合わせ、記者会見を開催した。ここでは、最新スマートフォンの「G Flex 2」に加えて、同社のIoT(モノのインターネット)に対する取り組みも発表されている。

CES開幕日のLGブースは、来場者が多数詰め掛けていた

 LGブースでは、こうしたIoTの取り組みを、具体的な製品の形で確認することができた。同社はIoTに関して、「オープンプラットフォーム」「コネクティビティ」「パートナーシップ」という3つのキーワードを掲げている。具体的には、テレビに採用する「WebOS」などのオープンプラットフォームを採用し、他社との連携も積極的に推進する方針を掲げている。また、スマートフォンを持つLGだけに、ネットワークへ接続するハブとなれるのも同社の強みだ。

 ブースでは、Android Wearを採用した「G Watch R」に話しかけ、照明をオフにする様子を見ることができた。これは、LGが従来から提供してきたLINEベースの家電制御システム「HomeChat」を拡張することで実現しており、スマートフォンがハブとして機能している。

G Watch Rでさまざまな家電を音声コントロールするデモを行った

 また、IoTのプロトコルとして、さまざまな製品がルーターなどのハブを介さず、直接P2Pで通信を行う「AllJoyn」という仕組みが存在する。クアルコムなどが推進する規格で、これを採用するメーカーが「AllSeen Alliance」という団体を設立。パナソニックやシャープなどの日本メーカーが加盟している。LGも、このAllSeen Allianceに加わり、他社との連携を強化していく構えだ。

 ブースでは、WebOSを採用したテレビから、直接洗濯機を動かしたり、消費電力を確認したりといったデモを見ることができた。また、製品はLG製の家電に留まらない。IoT関連企業との連携も進め、スマートフォンから家の鍵をかけたり、照明をオフにしたりといったことも可能になった。

「AllSeen Alliance」に加盟。機器同士がP2Pで直接つながり、テレビやスマートフォンで制御できる
IoT関連製品を作るメーカーとも提携。スマートフォンで、LG以外の製品を操作し、家の鍵をかけたり、照明をオフにしたりといったことが可能になる

 スマートフォンでは、新製品の「G Flex 2」のほか、韓国で発売されている「AKA」が展示されていた。AKAは、「性格」を持ったスマートフォンとうたわれており、専用のケースを装着すると、画面上に目が浮かび上がる仕組みだ。端末を振ると、目が回るなどの仕掛けも凝らされている。端末側で性格を選択したり、目の形状を変えたりといったことも可能だ。

5日に発表された「G Flex 2」も出展されていた
複数台を並べたオブジェのような展示も
キャラクターを持ったスマートフォンの「AKA」

 腕に装着する端末として目を引いたのが、米キャリアから発売中の「gizmopal」だ。これは、子ども向けの腕時計型端末。通信機能を内蔵しており、あらかじめ登録した2件までに電話をかけることも可能だ。GPSも搭載、スマートフォンから子どもの居場所を確認できる機能を備える。会場の説明員によると、Verizonでは月額5ドル(約600円)でサービスを提供しているとのこと。ディスプレイは非搭載で、形状は腕時計というよりリストバンドだが、コンセプトはドコモが発売を予定している「ドコッチ」に近い商品と言えるだろう。

GPSで子どもの位置を特定できる「gizmopal」。音声通話にも対応する

石野 純也