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【GSMA Mobile Asia Congress 2009】
孫正義氏が語る“第2のIT革命”


 19日の「GSMA Mobile Asia Congress 2009」では、「Mobile Lifestyle - A World Applications」と題したセッションに、ソフトバンクモバイル代表取締役社長 兼 CEOの孫 正義氏が登壇した。冒頭、孫氏は同社の成り立ちについて説明。「史上まれに見る巨額の買収だった。潰れると言われていたが買収してよかった」と、日本でおなじみのエピソードを改めて得意の英語で披露した。

将来のiPhone予想まで飛び出した孫氏の講演

ソフトバンクモバイルの孫 正義氏

 孫氏は「日本は世界でもっとも大きなデータARPUがあり、トレンドをリードしている」とし、インターネットの主流がPCからモバイルへと移り変わっていることを力説。産業革命で軽工業から重工業へとシフトした歴史を引き合いに出し、「今がまさにその時期」と強調した。また、自身がiPhoneを毎日使っていることを話し、「ライフスタイルが完全に変わった」という考えを述べた。その上で、「日本にきたらぜひあなたのiPhoneを、ソフトバンク(の国際ローミング)に接続してモバイルライフを体験してみてほしい」と、インフラのアピールにも余念がない。

 最近の取り組みとして挙がったのは、新サービスの「ケータイWi-Fi」。「リッチコンテンツに3.5Gでは不十分」と同サービスの意義を強調し、「Wi-Fiは口、3.5GやLTEは鼻」という比喩を話すと、会場は大きな笑いにつつまれた。さらに孫氏は次の15年を予測し、「トランジスタの数は、人間の脳細胞の1000倍になる」と語る。その上で、「2024年のiPhoneには、32TBのメモリーが搭載されるかもしれない。これは音楽で800万曲、テレビ番組で120年分、新聞で72000年分になり、あらゆるものが手で持てるようになるだろう」との見方を示した。

モバイルは第2のIT革命だという ケータイのポテンシャルを強調した資料
第2世代の巻取りが順調なこともアピール
ケータイWi-Fiの紹介 例示された2024年のiPhone

 講演の最後に、孫氏はアジアでの取り組みを紹介。米国のベライゾンや、中国のチャイナモバイル、欧州のボーダフォンと設立した「JIL(ジョイント・イノベーション・ラボ)」を挙げ、「日本での3位は受け入れるが、世界では1位になりたい」と目標を語った。ただし、詳細はまだ公開できないとのことで、「新しいプラットフォームを立ち上げ、それをお互いがシェアするが、詳細を話すにはまだ早い」としている。

 このセッションでは、孫氏のほか、シンガポールのSingTel代表取締役兼CEO、アレン・リュー氏や、GSMAのチーフマーケティングオフィサー、マイケル・オハラ氏が講演を行っている。講演後には、3者でパネルディスカッションが開かれた。そのなかで孫氏は、「PCインターネットはフリーだが、モバイルには支払いの習慣があるし、ワンクリックで買える環境も整っている。土管屋にはならない。モバイルは周波数も限られているので、容量やピークタイムを見て、より安全にコントロールする必要がある」と、ケータイ事業者ならではの意見を述べている。

JILの取り組み パネルディスカッションでも積極的に発言する孫氏

展示会場はソリューションが中心

 なお、「GSMA Mobile Asia Congress 2009」には、企業の展示コーナーも用意されている。コンシューマー向けの端末などまで発表される、本家の「Mobile World Congress」とは異なり、こちらは企業同士の商談や講演、パネルディスカッションが中心の構成。そのため、ソリューション関連の展示が多く、ブースも比較的小さめだ。

 日本からは、Javaの技術開発などを手がけるアプリックスが出展している。アプリ同士の連携や、アプリのウィジェット化が可能な「MIDP3.0」という、Javaの最新プラットフォームを紹介していた。

 プラットフォームの「JBlend」と、コンテンツプロバイダーのジー・モードが手がけるゲームをパックにした、「JBlend plus G-mode」といった取り組みも展示されていた。このほか、日本でおなじみのモトローラやZTEといった外国の企業がブースを構え、自社の基地局やソリューションをアピール。モバイル広告やコンテンツ関連の展示もあり、全世界的に3G時代の幕開けを迎えつつあることが感じられた。

アプリックスは「MIDP3.0」などをデモ G-modeのコンテンツをパック化した商品も紹介
モトローラはCDMAとLTEのハンドオーバーが可能な基地局などを展示していた 展示会場は企業同士の商談の場といった趣

 



(石野 純也)

2009/11/20/ 09:00

 

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