【Mobile World Congress 2016】

ファーウェイ、12インチのWindowsタブレット「MateBook」を発表

発表会に登壇したファーウェイのConsumer Business GroupのRichard Yu氏

 バルセロナで開催中される「Mobile World Congress 2016」の会期前日に開催されたプレスカンファレンスで、ファーウェイはWindowsパソコン「MateBook」を発表した。グローバル市場に向けた発表で、日本での発売については未発表。複数のモデルが用意され、価格は699~1599ドル。数カ月以内にアジア、ヨーロッパ、北米で発売される。

 MateBookはキーボードと接続することでノートパソコンのようにも使えるタブレットPCで、最近では2in1と呼ばれるスタイルのWindowsパソコン。OSにはWindows 10 HomeもしくはWindows 10 Proを搭載する。

MateBook
「MateBook」のGolden(前面パネルはホワイト)と周辺機器

 CPUは第6世代のCore mシリーズ。中価格帯以上のモバイルパソコンに採用されるCPUで、Core m3、m5、m7の3種類のCPUでそれぞれ2種類のストレージ、合計6つのモデルがラインナップされている。メモリ容量はCore m3モデルが4GB、Core m5およびCore m7モデルは8GB。ストレージ容量はCore m3モデルが128GBと256GB、Core m5およびCore m7モデルが256GBと512GB。

 ディスプレイは2160×1440ドットの12インチで、他社製品と比べて狭額縁デザインとなっており、よりコンパクトなデザインとなっている。また、NTSC比85%という表示色域の広さも特徴となっている。本体の素材はファーウェイのスマートフォンでも採用されているアルミ削り出しのユニボディ構造。

「MateBook」のGreyと周辺機器

 本体のサイズは278.8×194.1×6.9mmで重さは640g。本体はGreyとGoldenの2色が用意される。バッテリ容量は33.7Whで、発表会では「典型的な利用では10時間」とアピールされた。通信機能としてはWi-FiやBluetoothに対応するが、3GやLTEなどのモバイル通信機能は内蔵されない。

側面にワンタッチで使える指紋認証センサを搭載

 特徴機能としては、側面に指紋認証センサを搭載している。これはファーウェイがスマートフォン向けに搭載しているのと同じ、指を軽く置くだけで認識するタイプで、ワンタッチでロック解除できる世界初のWindowsパソコンとして紹介されている。

プレゼンテーション向け機能を搭載するスタイラス

 別売りのスタイラス「MatePen」(59ドル)による操作にも対応。MatePenは2048段階の筆圧感知にも対応し、ペン先にエラストマー素材を採用して柔らかい書き味を実現している。また、レーザーポインターとリモートコントローラーを内蔵していて、プレゼンテーションなどにも利用できる。

よりコンパクトな充電器

 有線インターフェイスとしては、充電や各種機器接続のためのUSB Type-Cポートが1個、搭載される。付属の充電器「Smart Charger」は重量110gと、スマートフォン向けと同じようなコンパクトなもので、最大12V/2Aの出力に対応するほか、通常のスマートフォンの充電もできる。

MateDockはMatePenと一緒に収納できる

 USB Type-Cポートで充電しながら各種機器や有線LANを接続したり、ディスプレイ出力したりするために、各種インターフェイスが搭載された「MateDock」(89ドル)も販売される。

 キーボードも別売り(129ドル)となっている。キーボードはキーストローク1.5mmで、こぼれた水などに耐性があり、MateBookの裏表両面を保護するケースとしても使える。また、キーボードカバーは4色のカラーバリエーションが用意される。このほか、MateBookのイヤホンジャックから電源供給可能なノイズキャンセリング機能付きイヤホンも用意される。

キーボードカバーは4種類が用意される
2in1はデスクトップ、ラップトップに続く「Business 3.0」だと定義

 ファーウェイは「The new style of business」を発表会のテーマに掲げており、MateBookは仕事での利用に最適な高性能2in1パソコンとして紹介された。

白根 雅彦