【Mobile World Congress 2016】

Googleロックハイマー氏が語るAndroid〜Nexus、Android One、日本市場での取り組み

 新製品などの発表はなかったが、Mobile World CongressにはGoogleもブースを出展。Androidのブランドやサービスをアピールしていた。イベントに合わせ、Androidを担当するGoogleの上級副社長、ヒロシ・ロックハイマー氏が、報道陣からの質問に答えた。Android全体や、日本市場に関する、主な一問一答をまとめた。

GoogleのAndroid担当上級副社長、ヒロシ・ロックハイマー氏

――日本市場をどう見ていますか。また、日本市場では、依然としてiPhoneが高いシェアを持っています。ここにAndroidは、どう対抗していくのでしょう。

ロックハイマー氏
 日本のコンシューマーのことは強く意識していますし、Googleにとっても、非常に重要なマーケットです。昨年は、「Google Play Music」のようなサービスも開始しました。

 日本には、ソニーのような(Android搭載端末を作る)会社がありますし、キャリアとも強い関係を結んでいます。ご存知のように、昨年はソフトバンクの発表会にも登壇しました。また、たくさんの開発者、とくにゲームの開発者がいて、Androidをベースに世界で成功しています。

 アップルは強力なライバルですが、競争は市場のどのプレイヤーともしています。日本では半数近くがまだフィーチャーフォンのユーザーで、そこも競合と言えます。

――メーカーとの関係が変化していることはありますか。

ロックハイマー氏
 OEMとのパートナーシップは良好で、私自身も、毎月彼らと会うために出張しています。Androidはパートナーあってのプロジェクトですから、端末メーカー、キャリア、流通、小売店とはとてもいい関係を築いています。

――日本でも「Nexus 5X」、「Nexus 6P」をリリースしました。Nexusに関して何か方針を変えたことはありますか。

ロックハイマー氏
 昨年リリースしたNexus 6P、Nexus 5X、特に6Pはとてもいい評価を得られていて、誇りに思っています。方針に関しては、何も変えていません。なるべく早く、最新のAndroidを適用していくこと(がNexusシリーズの役割)です。

「Nexus 5X」(左)と「Nexus 6P」(右)。写真は発表時のもの

――メーカーがある中で、なぜこのような自身のブランドを持つのかを、改めて教えてください。

ロックハイマー氏
 いくつか理由があります。内部的な理由としては、端末がなければ、OSが作れないということがあります。コンシューマーは製品を買うのであって、OSを買うのではありません。OSは非常に抽象的なものですからね。

 そのために、どうやっていい製品を作るのかを、Googleは学ぶ必要がありました。(どうやってハードウェアを作れば)緊急発信やデータローミングが正しく動くかどうかということすら、知らなかったからです。

 もうひとつの理由としては、Androidがメーカーごとに異なるエコシステムを持っていることが挙げられます。サムスンにはサムスンの、ソニーにはソニーのエクスペリエンスがあるため、Googleとしては、NexusでAndroidのエクスペリエンスを見せていく必要がありました。

――なぜAndroid Oneを手がけているのかを教えてください。

ロックハイマー氏
 フィリピンは、日本とは状況が異なります(※質問者がフィリピンの記者のため)。非常におもしろいのですが、たくさんのメーカーがあり、ディストリビューターがいて、アグレッシブな価格がついています。

 Android Oneは、促進剤(アクセラレーター)のようなものです。地場のメーカーが、どうやってより高いクオリティの製品を作るのかの、リファレンスという位置づけです。

――Androidのセキュリティ対策について、教えてください。

ロックハイマー氏
 Nexusシリーズには、(直接)セキュリティパッチを配布する取り組みを行っています。これは、2015年7月から実施していて、毎月新しいパッチをリリースしています。

 Androidにはメーカー、チップセットベンダー、キャリアなど、たくさんのプレイヤーがいるため、(パッチを適用するために)彼らとも長い時間、話をしています。

――最後に要望ですが、次回以降のAndroidでは、ぜひコードネームに和菓子もご検討ください(笑)。本日はありがとうございました。

Gooogleは、技術や製品の披露というより、マーケティング的な色合いの濃い展示を行っている
最寄り駅から会場までにある陸橋にも広告を掲載。「be together, not the same」は、日本では「みんなちがうから、世界はたのしい」と訳された
インタビューブースでは、Androidのマスコットをモチーフにしたお菓子やラテを楽しめた

(石野 純也)