【OGC 2011】
タッチポイントを拡大し顧客基盤拡大を目指すmixi


ミクシィの安部氏

 「次のステージに向かうmixiアプリ」と題して講演を行ったミクシィのアライアンス推進部 ビジネスディベロップメントグループ マネージャーの安部聡氏も、スマートフォンユーザーの急激な増加について言及した。

 mixi全体の月間ログインユーザー数は1537万人で、スマートフォン向けに最適化された「mixi Touch」からのログインユーザー数は2011年3月末時点で300万ユーザーとなっている。また、mixiの日記やボイスの投稿や外部サイトからのチェック機能を利用したユーザーは、月間7億投稿以上を記録している。

 mixi内の課金コンテンツでは、30~100円程度の比較的安価な課金コンテンツが人気という。東日本大震災を受けて実施された義援金募集では、ソーシャル・アプリケーション・プロバイダー(SAP)らが協力してデジタルコンテンツを提供し、約2.1億円の義援金が集まった。

 安部氏は、利用者およびアクティブユーザー数を増やすためにはタッチポイントを拡大することが重要と話す。たとえばmixiの人気コンテンツ「サンシャイン牧場」の場合、パソコン向けからスタートして、携帯電話向け、そしてスマートフォン向けに展開している。安部氏は「ユーザーがどのデバイスを選択しようとサンシャイン牧場が遊べる」と話した。

 またミクシィでは、ネイティブアプリ開発もサポートされたSDKを提供する。課金プログラムや広告プログラムは、ネイティブアプリについてもサポートされる。Androidアプリについては、クレジット決済したmixiポイントを使い、アイテム課金できる仕組みを用意する。こちらは6月末にも案内される予定。広告プログラムについては7月上旬のアナウンスされる見込みだ。

 このほか、ソフトバンクの「スマセレ」などの取り組みなどが紹介された。安部氏は、アプリの質や課金プラットフォーム成熟度の面で、過渡期にあるAndroidはiPhoneよりも弱いと指摘、こうしたウィークポイントをmixiポイントを使った課金システムなどでカバーしていきたい考えだ。ミクシィでは、夏に向けて新しいプラットフォームのプロダクトを提供する方針という。



 




(津田 啓夢)

2011/5/31 20:46