【東京ゲームショウ2009】
ケータイ専業メーカーによるケータイゲーム展示も多数


ホールの一角に設けられたアドバンスド モバイル&PCコーナー

 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、コンピュータゲームの展示会「東京ゲームショウ2009」を9月24日~9月27日に幕張メッセで開催している(一般公開日は26日と27日)。

 昨年は大規模なブースで出展したモバゲータウンのディー・エヌ・エー(DeNA)だが、今年は出展していない。それでもケータイコンテンツを中心に展示するケータイ専業メーカーは、「アドバンスド モバイル&PCコーナー」という特設エリアに集まって出展している。

 アールフォース・エンターテインメントは、同社が開発したau向け新作ゲームの「デビルハンター」と「デビルメーカー」に加え、動画・音声再生ミドルウェア「むびラボ。」を展示している。なお、mobcastのサイトで配信される。

 「デビルハンター」はネットワーク同時プレイに対応したアクションゲームで、「デビルメーカー」は悪魔を育てる育成ゲーム。別々のゲームではあるが、「デビルメーカー」で他のユーザーが育てたデビルが「デビルハンター」のステージボスとして登場する仕掛けが用意されている。

 アールフォース・エンタテインメントは、自身のブランドよりも他社ブランドで多数のゲームを開発している。「むびラボ。」はそうした開発実績の中から作り出されたミドルウェアで、複数同時再生や3D画像のテクスチャとして再生するなど、ケータイ標準の動画再生機能に比べて柔軟な応用ができることが特徴。

デビルハンターデビルメーカー

 メディア・マジックは、業務向けのケータイサイトの作成ツール「ケータイスタジオ2」を紹介しているほか、同ツールを使って運営しているエヴァンゲリオンなどのコンテンツも展示している。同ブースではレイとアスカの等身大フィギュアや全高1mほどのエヴァンゲリオン初号機フィギュアも置かれていて、来場者の注目を集めていた。

メディア・マジックによるコンテンツの展示エヴァ初号機の足下で業務用ツールのケータイスタジオが展示されている

 ケムコは未配信タイトルである「アルファディアIII」「アルカイックドラグーン」「森の中」「あくまDE女王様」「戦国ブレイブ」などを展示している。

ケムコのブース1ゲームにつき1機種ずつの試遊機が用意されている

 ジグノシステムジャパンも未配信タイトルとなるロールプレイングゲーム「ジオファンタジア」と「不思議の国の鍛冶屋2」を展示している。

ジオファンタジア不思議の国の鍛冶屋2

 スピードパートナーズは、同社がケータイ向けに展開中のゲームポータル「Patyo(パティオ)」のゲームを紹介。

スピードパートナーズのブースPatyoで提供しているゲームのひとつ「U.M.A.」

 クリーク・アンド・リバー社は、同社がフジテレビと共同運営するサイト「フジテレビゲームセンターCX」などを紹介している。

 ワーカービーは、未配信タイトル「A系ヲタク彼女」などのコンテンツを展示や、ウィルコムやイー・モバイルのJava端末向けのゲームも紹介している。さらに、体験版を同社のサイト「WORLDゲーム城」や「Living Games」で先行配信している。

クリーク・アンド・リバーがフジテレビゲームセンターCXで配信しているFlashゲームのひとつ

 このほか、ビジネスデイ限定の展示となるが、開発者やコンテンツプロバイダー向けの「ビジネスソリューションコーナー」では、ファインがオンラインゲームでプレーヤー同士をマッチングさせる部分のミドルウェア「GameSyncSoftware」が展示されていた。同ミドルウェアはPS3やXbox360などにも提供されているが、ケータイ向けにも提供される。ファインのブースでは同ミドルウェアを使った例として、au向けのマルチプレイ対応のアクションシューティングゲーム「メタルスラッグモバイル」も紹介していた。

 今年の東京ゲームショウにおいて、一部を除く大手のゲームメーカーは、ケータイ向けコンテンツの展示を行っていなかった。しかし、レベルファイブのように来場者の行列から見やすい壁面に大きなQRコードを表示するなど、来場者に自身のケータイを直接使ってもらうように工夫しているメーカーも多く見られた。

ファインブースで展示されていたメタルスラッグモバイルレベルファイブブースの裏手、行列を処理するスペース側



(白根 雅彦)

2009/9/25/ 14:01