【東京モーターショー2011】
スマートフォンがドライブを快適に


 12月3日~11日にかけて「東京モーターショー2011」が東京ビッグサイトで開催される。12月3日の一般公開に先駆け、11月30日に報道陣向けに展示内容が公開された。本誌では、スマートフォンをはじめとする携帯電話関連の話題についてご紹介する。

ドコモ、タブレット用クレイドルを参考展示

 通信事業者で唯一ブースを構えるNTTドコモは、カーナビサービス「ドコモ ドライブネット」に関する展示を行っていた。今回は、すでに発売されているスマートフォン用のクレイドルに加え、タブレット対応のクレイドルを参考出品。参考出品されたクレイドルは、スマートフォン用のクレイドルのようにGPSレシーバーやジャイロセンサー、加速度センサー、給電機能などを搭載しておらず、あくまで車載するタブレット端末を車載するイメージを具現化したもの。商用化の時期も未定とのこと。

 また、同社ブースでは、無接点充電規格のQiに対応した「おくだけ充電」の充電パッドも用意。とくに車載用という形でアレンジされているわけではないが、対応端末を持っているユーザーは、同社ブース内で端末を充電できる。

KDDI研究所、無線LAN経由で車載装置を起こす技術

 インターネットITS協議会のブース内では、KDDI研究所がスマートフォンなどの無線LAN対応機器から車載装置のオン・オフを可能にする「Radio-On-Demand」(ROD)通信システムがデモされていた。

 同システムは、車載装置側にROD受信モジュールを搭載することで、無線LAN経由でスマートフォンなどからリモート操作で車載装置の電源をオンにできるというもの。無線LANのフレーム長を利用し、Wake Onの信号を伝送。ROD受信モジュールの消費電力は10mW以下で、車載装置のみならず、家庭内で利用する各種機器でも応用可能とみられる。

 デモでは、Android端末上のアプリからワイヤレスで電球の点灯・消灯が行える様子が披露されていた。

カーメイト、OBDIIコネクタに接続する無線LANユニット

DriveMate Connectの説明

 カーメイトは、消費燃料量や車速、アクセル開度、エンジン回転数などの車両情報を取得できるOBDIIコネクタに接続し、それらの情報を無線LAN経由でスマートフォンなどにリアルタイムに転送できるユニット「DriveMate Connect」を参考出品。来春、2~3万円程度の価格で登場する予定。

 ブースの説明員によれば、当面はAPIを公開する予定はなく、自社開発のアプリで同ユニットが活用されることになるという。同ユニットの発売にあわせて登場する予定のエコ走行アプリなども紹介されていた。

 また、ブース内では、モーターショーの開幕にあわせてリリースされたiPhone用のアプリ「DriveMate SafetyCam」のデモも行われていた。こちらのアプリはiPhoneのカメラを活用し、前方車両との距離を計測。接近しすぎを警告したり、停止中に前の車が発進したことを通知したりしてくれる。通常価格は500円だが、モーターショー期間中は半額で購入できる。

DriveMate Connectの発売にあわせて登場する予定のアプリ「DriveMate EcoAccel」DriveMate SafetyCam

アイシンAW、iPhone用ナビアプリをデモ

NAVIelite

 アイシングループのブース内では、iPhone用のカーナビアプリ「NAVIelite」(ナビエリート)がデモ展示されていた。展示されているのは現在販売されているバージョンと同じだが、説明員によれば、1週間後をめどにアップデートが実施される予定という。また、Android版についても、半年後のリリースを目標に開発を進めているとのこと。

(湯野 康隆)

2011/11/30 13:53