【WIRELESS JAPAN 2009】
RFID利用の観光情報配信実験


 ドコモブースの一角では、2月に沖縄で行われた“ユビキタス特区”の実験内容が紹介されていた。これは、ユビキタス観光立国として特区に指定された沖縄県名護市において、RFIDのアクティブタグを観光客に配布し、観光名所に近づくと地図など観光情報がプッシュ配信されるというもの。

 アクティブタグは、自ら電波を発信するもので、実験では携帯電話とは別の機器として用意され、ストラップのように利用できるようになっていた。他社を含め、これまでにもRFIDを使った実験が行われてきたが、携帯電話本体とRFIDを分離させたのは、「アクティブタグを携帯電話と一体化するとトイレまで居場所がわかる、ということで敬遠するユーザーもいると考えたため。分離型であっても成立するスキームを検証した」と担当者は語る。

 同社では3カ年計画でプロジェクトを進めており、2月の実験は初年度のプロジェクトとして行われた。2年目となる2009年度は、家族向けやカップル向けなどユーザー属性を踏まえた情報配信が可能か、あるいはそういった実験を行うか検討していくという。また今後の課題としては、アクティブタグの省電力化が挙げられるという。

実験に用いられたアクティブタグ(右)袋に入れて、ストラップのように持ち歩ける

 



(関口 聖)

2009/7/22/ 17:33