【WIRELESS JAPAN 2010】
ドコモ山田社長、「2011年4月からSIMロック解除機能搭載」


ドコモ山田社長
プレゼン資料の下部にSIMロック解除機能搭載へ取り組むと明記

 7月14日、東京ビッグサイトで開催されている展示会「WIRELESS JAPAN 2010」の基調講演にNTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏が登場し、これから同社が取り組むさまざまな施策の紹介を行った。そのなかで同氏は、2011年4月以降に発売する機種に、SIMロックを解除する機能を搭載する方向で準備していることを明らかにした。

 SIMロックとは、端末メーカーが製造した携帯電話で、特定の通信会社が発行するSIMカードのみを利用できるよう制限をかける機能のこと。総務省では2010年6月、SIMロックに関するガイドラインを公表。ドコモではかねてよりユーザーの意向にあわせてSIMロック解除に応じる姿勢を示していたが、今回の基調講演で、実現に向けて活動していることがあらためて示された。

 山田氏は、「2011年4月以降の新端末はSIMロック解除機能搭載に向けて準備したい。今、『SIMロックを外して』と言われてもできないが、2011年4月以降の機種には解除できるよう組み込んでいきたい。ドコモショップへ来ていただき、『外して』と言われればできるという形。ただし、過去から引き継ぐ、周波数や通信方式、サービスといった課題がある。そのあたりをちゃんと説明して、その上で外したいという人に対応する」と述べ、SIMロックの解除に伴い、一部サービスが利用できなくなることを示唆し、そういった事態を理解するユーザーに対応すべく、SIMロック解除機能の搭載に意欲を示した。

 講演後、報道陣の囲み取材に応じた山田氏は「基本的に全機種対象だが、SIMロックの解除はそうしたソフトを入れておかないとだめ。入れるためには来年3月になっていきなり、というのはできないので、準備をしておくということ。総務省のガイドラインにもパブリックコメントで4事業者の足並みを揃えることを要望している」として、まずは準備段階であることを強調。スマートフォンも対象に入るとしたが、発売済機種は、ユーザーに端末を持ち込んでもらう必要があるとして、対象外とした。SIMロックを解除した機種に向けた料金プランについては、これから検討するものの、基本的に従来通りのプランが利用できることをイメージしていると回答。ただし、利用できなくなる機能はきちんと説明することが重要と指摘した。



(関口 聖)

2010/7/14/ 11:46