【WIRELESS JAPAN 2010】
KDDI、microSD型無線LANカードや無線LAN混雑度モニターなど展示


 KDDIブースでは、6月に発売されたmicroSDカードサイズの無線LANカード「au Wi-Fi WINカード」が展示された。

 au Wi-Fi WINカードは、対応するau携帯電話のmicroSDカードスロットに挿すことで、無線LANサービス「Wi-Fi WIN」が利用できる無線LANカード。価格は4200円。担当者によれば、発売から1カ月が経過したが、当初想定よりも販売は好調に推移しているという。

 こうした無線LAN関連の取り組みの一方で、現在KDDI研究所で開発中である「無線LAN混雑度モニター」といった技術も公開されていた。

 「無線LAN混雑度モニター」は、無線LANの各チャネルごとの混雑状況を数値とグラフで表示し、より快適に使えるチャネルを確認できるというもの。無線LAN機器では、受信電力に応じてdB(デシベル)という単位で電波の強さを表示している。しかし、受信電力は強くても、そこに接続している無線LAN機器が多ければ、「電波が強いはずなのに接続できない、速度が出ない」といった状況が発生してしまう。

 研究所では、無線アクセスポイントの混雑度を数値化することで、より快適に接続できる環境を構築したい考え。こうした機能を無線LANアクセスポイントに載せることで、混雑しているチャネルを避けて自動的に快適に利用できるチャネルに接続するといった利用方法が想定されている。さらに、無線LAN機器においては、携帯電話の通信網か無線LAN接続かパフォーマンスの良い方を混雑度に応じて選択するといった利用方法も考えられるという。

 なお「無線LAN混雑度モニター」は、総務省からの受託研究となる。商用化時期については未定。

 このほか、KDDIブースでは、電波不感エリア対策として導入されている「auフェムトセル」なども展示されていた。


 



(津田 啓夢)

2010/7/15/ 12:59