【WIRELESS JAPAN 2011】
ドコモ、クラウドサービスや電子POPなど法人向けサービス


 先端技術や最新機種が並ぶ一方、ドコモブースでは法人向けサービスも紹介されている。

 5月23日に発表された新サービス「MobilePOPサービス」は、通信経由でコンテンツを追加したり端末を管理したりできる電子POPサービス。今回は、実利用をイメージさせるため、スーパーマーケットの陳列棚を模した展示が行われ、タブレット端末で商品をアピールする情報が表示されていた。


 法人向けサービスの1つとなる「モバイルセキュアデスクトップ」は、今年2月から提供されているサービス。パソコンやAndroid端末から、ドコモのサーバーにある仮想デスクトップ環境へアクセスして利用する。仮想デスクトップはシトリックスの製品で実現され、シトリックスの独自プロトコル(ICA、Independent Computing Architecture)により、仮想デスクトップ環境は、クライアント端末側に画像として送信され、差分が更新されるという形になるという。デモに用いられていたタブレット端末では、よりハイスペックなOptimus Padのほうがスムーズに操作できたが、GALAXY Tabでも問題なく利用できるという。Wi-Fi環境だけではなく、3G回線経由でも利用可能となっている。パソコンの持ち出しを禁じる企業での利用のほか、バックアップ目的での引き合いも増えているとのことで、今後は自動同期機能も検討していく。

 1つのIDにつき、月額315円で利用できるという「モバイルグループウェア」は、4月から提供されているクラウド型グループウェア。パソコンやスマートフォンから利用できる。Webメールやスケジュール、ドキュメント管理、営業日報、住所録、ToDo、伝言メモといった機能が月額315円で利用(今年9月までは無料)できることが最大の特徴。Webメールはイントラネット内のメールサーバーにアクセスして利用する形となっており、POP/IMAPがサポートされる。データのインポートは非対応とのことで、比較的小規模な企業で、初めてグループウェアを導入するようなケースが主なターゲット層になるという。

 同じく4月から提供されている「スマートフォン遠隔制御サービス」は、法人でスマートフォンを社員に貸与して活用する際の管理ソリューション。専用アプリをインストールしたスマートフォンに対し、遠隔による端末ロック、初期化、データ削除が行える。たとえば遠隔ロックを行い、端末上で解除を試みようとしても、入力するパスワードはワンタイムのランダムパスワードとなっている。ロックの仕組みは、Androidで提供されているAPIを利用しているとのこと。利用料は1台あたり月額315円で、9月末までは無料。

 




(関口 聖)

2011/5/25 20:23