【WIRELESS JAPAN 2011】
エリクソン、自動車に緊急情報を配信するデモなど展示


エリクソンのブース

 エリクソンのブースでは、同社が手掛けるLTE、HSPAといったインフラ関連の展示のほか、遠隔医療を可能にするモバイルヘルスや受託を中心としたプラットフォーム・ソリューションなど、同社として比較的新しい事業分野を含めて幅広く展示されている。この中では、自動車などに対し、緊急の情報を配信する「ITS緊急情報通知」がデモを交えて展示されている。

 「ITS緊急情報通知」は、事故や急ブレーキといった情報を後続の車に知らせるというもの。走行中の自動車に搭載された3G/LTE端末に対し、携帯電話の一般的な基地局を通じて情報を通知する。MBMS(LTEではeMBMS)を利用するため、3G対応の端末であればすでに機能には対応済み。高速道路の管理会社や一般道を管轄する県警などに管理センターの設備を導入すれば実現できる。

 情報伝送にかかる時間は3Gでも0.5秒以下を実現するとしており、走行中に前方で起こった事故や急ブレーキに対し、事前に対処するといった危機回避のためのサービスが可能になるという。また、緊急車両の接近を知らせるのに利用するといったことも行える。

「ITS緊急情報通知」の概要車載端末をイメージした構成のデモ。左は3G、右はLTE
モバイルヘルスへの取り組み。エリクソンはインフラやWebアプリケーション開発を担当する遠隔医療で使用する機器。現在は、先進的な医療機器の普及が遅れているという、クロアチアでトライアル中とのこと
ハードウェアを展示してのデモはなかったが、LTEなどではインフラ側を提供する

 




(太田 亮三)

2011/5/26 18:37