【ワイヤレスジャパン2014/WTP2014】

机の上に置いて充電、REZENCEやQiのワイヤレス充電

 ケーブルを繋がずに、置くだけで充電できる。こうした使い勝手を実現するワイヤレス充電技術について、ワイヤレスジャパン2014およびワイヤレステクノロジーパーク2014の展示会場でデモンストレーションが披露された。

クアルコムブースで紹介されていたREZENCEのデモ

 クアルコムのブースで紹介されたのは、磁界共鳴型の「REZENCE」(レゼンス)という技術。木製の机の下に充電パッドを備えておけば、天板ごしにスマートフォンを充電できる、という様子を披露した。既存の机をワイヤレス充電対応にしやすいとも言える仕組みで、米国ではまもなく商用の充電パッドが登場する見込み。日本でも近い将来、商品の登場が期待される。後述する「Qi」でも磁界共鳴型の技術を取り込みつつあるとのことだが、「REZENCE」は今回のデモのように、金属に遮られなければ数cm離れていても充電でき、今回のデモのように、木製の机であれば、既製品でも充電パッドを追加しやすいと言える。

カフェスタイルでQiを紹介

 NTTドコモの一部スマートフォンで採用されるなど、いち早く製品化が進んでいるのが「Qi(チー)」という規格。今回は、机をくりぬき、そのうえに充電パッドを置いて、使い勝手を紹介しつつ、その充電パッドがスケルトンになっていて、部品が見えるというユニークな内容となっていた。製品化は進んだものの、最近のドコモのスマートフォンでは採用が見送られている「Qi」だが、auの夏モデル「TORQUE」では採用された。担当者は、防水・防塵などタフネス性が特徴となる機種とは相性が良いのではと語る。また、リハビリ施設においてタブレットを使って、指を動かす練習をするなど機能回復に活用される例があり、そうした場所で置くだけで充電できるQiのような技術は好評を得ているそうで、ケーブル充電の煩わしさから解放される技術と紹介していた。

関口 聖