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モトローラ「Moto G4 Plus」SIMフリーで7月22日発売、16GBは3万2800円

LTEと3Gのデュアルスタンバイ対応

 モトローラ・モビリティ・ジャパンは、SIMロックフリーのAndroidスマートフォン「Moto G4 Plus」を7月22日に発売する。予約は7月13日から。販売予想価格は32GBモデルが3万5800円(税抜)、16GBが3万2800円。オンラインストアやMVNOのほか、家電量販店でも販売される。

「Moto G4 Plus」

 「Moto G4 Plus」は、16メガピクセルのカメラや指紋認証機能などを搭載し、ミドルクラスでも性能を高めたモデル。

 ディスプレイは5.5インチ、1920×1080ドット(フルHD)で、表面ガラスはコーニングのGorilla Glass 3。チップセットはクアルコムの「Snapdragon 617」(MSM8952)で、1.5GHzのオクタコア。GPUはAdreno 405で、550MHz。メモリは3GB、ストレージは32GB。最大128GBのmicroSDカードを利用できる。メモリが2GBでストレージが16GBのモデルもラインナップされる。

 対応バンドは4Gでバンド1/3/5/7/8/19/20/28/40で、バンド40はTD-LTE方式。3Gはバンド1/2/5/8/19。2Gは850/900/1800/1900MHz。無線LANはIEEE802.11a/b/g/n(2.4GHz、5GHz)。Bluetooth 4.1をサポートする。

 SIMカードスロットは2つ。LTEと3Gのデュアルスタンバイ(同時待受)に対応する。組み合わせは4G+3G、3G+3G、3G+2G(GSM)の3種類。SIMカードのサイズはmicroSIMで、同梱のアダプターでnanoSIMカードサイズにも対応する。

 デュアルスタンバイは2つのSIMカードをどちらも同時に待受状態にできる機能。SIMスロット1のSIMカードでデータ通信を行い、SIMスロット2のSIMカードで音声通話を受けるといった、2つのSIMカード(=2つの回線契約)を組み合わせた利用や、使い分けが可能。例えば、ドコモやソフトバンクの契約のSIMカードで音声通話を利用しながら、データ通信はMVNOのSIMカードを利用するといったことが可能になる。デュアルスタンバイで利用すると、通知エリアにはアンテナピクトが2つ表示される。なお一般論として、デュアルスタンバイは通常よりも多くの電池を消費する。

 指紋認証センサーは液晶画面の下側に搭載されている。いわゆるホームボタンではないため、押下はできないタイプ。ホームボタンや戻るボタンは、画面の中に表示されるタイプになっている。

 本体カラーのブラック、ホワイトともに、背面は布地のようなマイクロテクスチャーが施されており、手の平や指が滑りにくくなっている。本体にはナノコーティングによる撥水処理が施される。

 OSはAndroid 6.0.1。将来的には、Android 7.0へのアップデートが提供される予定。ユーザーインターフェイスは“ピュアAndroid”を謳い、独自のカスタマイズは施されていないほか、独自のプリインストールアプリは最小限にとどまる。一方、着信時に持ち上げると音を停止したり、端末を裏返すとサイレントモードになるといった機能が用意されている。

 メインカメラはf2.0、1600万画素のオムニビジョン PureCel Plusセンサー。レーザーオートフォーカスと位相差検知オートフォーカス(PDAF)の2種類に対応することで昼夜を問わず写真を撮影できるとする。HDRやパノラマ撮影、マニュアル撮影にも対応する。インカメラはf2.2の500万画素で、広角レンズを搭載する。撮影した写真の画質を表すDxOマークのスコアは84。

 バッテリー容量は3000mAh。15分で6時間分を充電できる急速充電「TurboPower」に対応する。大きさは152×76.5×7.87(最厚部9.78)mmで、重さは約157g。カラーはブラックとホワイト。

グローバルで好調な「Moto G」シリーズを日本でも大々的に展開

 13日には都内で記者向けに発表会が開催された。登壇したモトローラ AP/中東地域 プロダクト・オペレーションズ・ディレクターでモトローラ・モビリティ・ジャパン代表取締役社長のダニー・アダモポーロス氏は、グローバルでは2013年に「Moto G」シリーズをミドルクラスとして投入し、今回の製品は第4世代であることを説明。同社のスマートフォンとして最も成功しているシリーズであり、単独のシリーズとして世界で1000万台以上を出荷、「日本を含めて、世界各国のMoto Gシリーズのユーザーは1300万人以上」であることを明らかにした。

 「その成功の鍵は、“実効性のある技術”を提供し、本当の意味での価値をユーザーに提供できたこと」とし、「技術を盛り込むだけでは問題解決にはならない。適切な価格帯になるよう、必要な機能を盛り込み、高い品質で、長く使えるものとしてきた」と、成功の理由を分析した。

 具体的な機能については、モトローラ プロダクトマネジメントディレクターのアリソン・リー氏から説明された。リー氏は、良い製品のポイントはデザインにあるとし、「Moto G4 Plus」は、ボディの薄さや、マイクロテクスチャーが施され滑りにくい、洗練されたデザインが特徴とした。

 アダモポーロス氏はまた、日本でこれまで投入していた「Moto G」シリーズよりも販売チャネルが増え、MVNOや家電量販店でも取り扱いが始まることを明らかにした。

モトローラ・モビリティ・ジャパン代表取締役社長のダニー・アダモポーロス氏
モトローラ プロダクトマネジメントディレクターのアリソン・リー氏

2016年後半に「Moto G」シリーズで“ビッグバン”を準備中

 記者からは、発表会を開催して大々的にアピールした今回のモデルの位置づけについて聞かれた。アダモポーロス氏は「日本市場でモトローラブランドを再活性化する」と今回のモデルを位置づけた上で、「今回は、より現実的なアプローチをとる。手を伸ばして、市場とのコミュニケーションを拡大していく。いろいろなキャンペーンも考えている。2016年の後半には、より大きなこと(ビッグバン)を考えている。今はその準備、助走段階だ」と語り、今後大きな施策が控えていることを明らかにした。

 6月に米モトローラが発表した、背面を機能ごとのアタッチメントに着せかえできるスマートフォン「Moto Z」について、日本市場にも投入したいという現地の担当者の声が紹介されると、アダモポーロス氏は、「各市場に合うどうかは常に検討しており、現在『Moto Z』は“評価中”」と回答。今年の後半は『Moto G』でビッグバンを考えており、その準備で忙しくなるだろう」とした。

Moto 360 (2nd Gen)