積み重なったデザインにTAB-KEYが印象的な「PLY」


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 「PLY」(プライ)は、積み重なった色で構成されたスライド式のCDMA 1X WIN端末。9月中旬発売予定。

 「PLY」は「積層」を意味する言葉で、積み重なった薄いフレームで構成されたデザインが特徴となっている。これまでデザインが積み重ねてきたもの、そして携帯電話が積み重ねたきたものに、今後どんなものが重なっていくのか、そうした問いかけを具現化した形だとされる。

 積み重ねられたようなデザインの側面部は、単に色を塗り替えたのではなく、それぞれ異なるフレームを重ね合わせて構成されている。また、フレームのカラーは、全体的に優しい穏やかな色調のトーンでまとめられている。

 特徴的な機能として、側面部に書籍や手帳のインデックスのような「TAB-KEY」が用意されている。積層化されたフレーム側面にロックキーやカメラ起動キー、マナーキーなどが割り当てられている。

 「PLY」を手がけたのは、若手デザイナーの神原秀夫氏。同氏は「カドケシ」などで知られる電通所属のデザイナーで、INFOBAR 2のアートディレクションなどに携わった人物。「PLY」自体は、au design projectのコンセプトモデルとして発表され、英デザイン広告賞であるD&ADアワードなどを受賞している。

 開発メーカーは東芝となり、KCP+のプラットフォームを採用。ディスプレイは3.0インチ、約26万色表示のフルワイドVGAサイズのTFT液晶を搭載。カメラは。オートフォーカス機能付きの約319万画素CMOSカメラを装備する。 microSD/microSDHCカード(最大8GB)に対応し、端末データフォルダ容量は約100MB。

 ワンセグに対応するが、アンテナは別途外付けのケーブルを接続する必要がある。パッケージには外付けのアンテナが収納できるケース付きストラップ(試供品)も同梱される。ケース付きストラップはミニチュア版のPLYといったデザインを採用している。このほか、赤外線通信に対応するが、Bluetoothには対応していない。

 端末ソフトウェアのベースは「T002」に近いもので、端末のインターフェイスは基本的にはKCP+のプラットフォームとなっているが、メニュー画面や待受画面などはPLYらしい演出が用意されている。また、メニュー画面には端末デザインに合わせてオリジナルフォントも新たに起こしたとのこと。

 着うたフルプラスや、おサイフケータイ、GPS機能、au Smart Sports Run & Walk、グローバルパスポートCDMAなど主なau携帯電話の機能をサポートしている。電子書籍アプリ「Bookビューアー」などもプリセットされている。

 なお、PLYの説明員は、積層構造のためあまり注目されないが、実際には非常に薄いスライド端末となっているとアピール。ワンセグのアンテナが内蔵されなかったのも、手頃なサイズを実現するための選択だったという。店頭でサイズ感をぜひ確認して欲しいと話していた。

 連続通話時間は約230分で、待受時間は約260時間。大きさは約102×53×14.5mmで、重さは約127g。ボディカラーはbrown、pink、black。端末価格はオープンプライスとなるが、4万円前後になると見られる。

pinkbrown


 



(津田 啓夢)

2009/9/9 11:00