pin@clip、渋谷でiPhoneを使った地域情報モニター募集


 東京急行電鉄(東急電鉄)は、東京大学大学院情報学環などと協力し、渋谷周辺の情報をユーザーらで共有するiPhoneを使った実証実験「pin@clip ピナクリ」の参加モニターを募集する。参加費は無料。

 今回の実証実験は、経産省の「e空間実証事業プロジェクト」の一環として、東急電鉄が委託を受けたもの。ユーザー同士で渋谷周辺の“おもしろい、お気に入り”の情報をクリップして共有していこうという試み。実験期間は2009年11月中旬~2010年3月下旬。参加申込み期限は11月6日だが、11月中は二次募集が行われる予定。

 プロジェクトに協力するのは、東京大学大学院情報学環、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所、エス・ビー・シー、NEC、東急エージェンシー、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所。

 参加モニターはユーザー属性によって、渋谷の企業ユーザー、渋谷の商業店舗ユーザー、渋谷を訪れる一般ユーザーの3グループに分けられる。企業ユーザーと一般ユーザーはiPhoneを所有していることが条件となり、期間中、渋谷の街中および東急ハンズ渋谷店を利用する際にiPhoneで「お気に入りタグ」を入力するほか、アンケートに回答する。

 商業店舗ユーザーは携帯電話から利用可能で、渋谷の「お気に入りタグ」の入力のほか、自店舗のタイムリーな情報を発信する「おすすめタグ」などを入力する。なお、「お気に入りタグ」は、渋谷および東急ハンズ渋谷店で見つけた面白いことや、お気に入り、お得情報、珍事など、ほかのユーザーにお勧めしたいことを発信するタグとなる。

 「pin@clip」は専用アプリで利用できる。モニター定員は、企業ユーザーと店舗ユーザーが各500名、一般ユーザーが1000名となる。参加費用は無料だが、通信費等はユーザー側が負担する。なおハンズクラブカードの会員および新規に会員となった参加者には、もれなく500ポイントが進呈される。

 なお、アプリは一般公開されるため、モニター参加者以外も利用できる。アプリでは、iPhoneの位置情報を利用して周辺にある情報が表示される。目的を持って検索するといったサービスではなく、「この近くに何かないかな?」と気軽に情報を探すようなものになるという。検索結果として表示される内容は20件程度。距離や時間帯、行動履歴などによってフィルタリングされた情報が配信される。

 プロジェクトでは、実験の結果を踏まえて商用化などの検討を行う予定。

 

(津田 啓夢)

2009/11/6 14:51