富士通の新端末発表会、新CM出演の瑛太が登場


写真左から、佐相氏、瑛太、大谷氏

 富士通は、11月12日、NTTドコモより発表された富士通製携帯電話と、新CMの発表会を開催した。発表会にはCMに出演する俳優の瑛太が登場し、CM秘話などが語られた。

 富士通では、NTTドコモの2009年下期のモデルとして、「F-01B」「F-02B」「F-03B」「F-04B」の4モデルを投入する計画。「F-01B」は、1220万画素カメラや防水性能を搭載した折りたたみ型モデルで、「F-02B」は、好みの香水がつけられる「フレグランスピースを搭載した防水モデル、「F-03B」は、1220万画素カメラを搭載しつつ薄さにもこだわった防水モデル、「F-04B」は、ディスプレイ部とキーユニットが分割するセパレートケータイとなる。

 富士通の執行役員 常務の佐相秀幸氏は発表会の冒頭、携帯電話の販売がふるわず、市場全体が厳しい状態にあると説明。こうした中で2009年下期は、割賦販売が最初のユーザーが24回払いを支払い終える、いわゆる“2年縛り明け”を迎える時期となる。佐相氏は今回の「F」シリーズ4モデルについて、「新商品をテコに下期に起爆剤にしていきたい」とアピールした。

 富士通では、LTEなど無線ブロードバンド技術と、携帯電話に機能としてさまざまな形で搭載される技術、そして、デザインを3本の柱として端末開発を行っているという。佐相氏は、従来のデザインについて、「これまでのデザインはださい、野暮ったいと言われた」と語り、デザインを刷新したことを明かした。

 さらに同氏は、下期のモデルのキーワードとして防水性能やフレグランスなどもキャッチアップし、「今回は防水と香水。防水と香水……、一応ダジャレを言ったつもりなんですけど」などと茶目っ気たっぷりに意気込みを語った。佐相氏からの突然のダジャレ表明に、会場は一瞬静まりかえったものの、すぐに和やかなムードに包まれた。

 「F-04B」についても言及し、「パソコンとの将来的な融合も視野にいれたもの。分離することで、物理的なキーボードの制約から解き放たれる商品だ」などと説明した。

 最後に同氏は、市場が厳しい中でも業界を牽引していきたいと話し、「日本の携帯電話はガラパゴスなどと呼ばれるが、セパレートケータイなどは、数年先を見据えた進化の形だ」などと語った。

 富士通の執行役員で、モバイルフォン事業本部長の大谷信雄氏からは、佐相氏の言葉を補足する形で、富士通はブロードバンドリーダー、ケータイテクノロジリーダー、デザイントレンドリーダーとして市場の牽引役になることが伝えられた。

 また、富士通の今後の方針として、加速度センサーやジャイロセンサー、カメラ、GPSなどのいわゆるセンサー系の技術と、Webを連携活用することで、人の嗜好や行動を解析し、必要な情報やサービスをタイムリーに提供する「ヒューマンセントリックケータイ」を目指すことが語られた。

 さらに大谷氏は、販売店において、顧客に対してスタッフが5秒で商品を説明できることの重要性を説き、新商品4モデルの開発でも「5秒アピール」を意識したと述べた。各端末のアピールポイントは、「F-01B」が「1220万画素カメラ×ハイスペック防水」、「F-02B」が「きらめく・フレグランス防水」、「F-03B」が「1220万画素カメラ×スリム防水」、「F-04B」が「世界初! セパレートケータイ」となる。

 このほか、「F-02B」に搭載したフレグランスピースについて、当初開発部隊が安易にOKを出していたことを明かした。ところが開発の段になると、香水はアルコールが含まれ、さらに液体の成分についても極秘のものが多く、実装が難しいものであることがわかったという。フレグランスピースの中心にある「フレグランスチップ」は多孔質セラミックという素材が採用されている。この素材は、吸水性がありつつ耐腐食性、耐薬品性に優れており、端末ボディに影響を与えずに香水の香りも長く保てるという。

 なお、「F-02B」には、アクセサリーブランド「Folli Follie」とのコラボレーションモデルが用意されている。今回の発表会では、Folli Follieグループのファイナンス・ディレクターであるヤニス・ベジティス氏やフォリフォリジャパンの代表取締役専務の高松実氏も登壇した。Folli Follieは今回の「F-02B」のテレビCMと合わせて、Folli Follieとして初めてCM展開を実施するという。



瑛太登場

 瑛太が登場するテレビCMは11月20日より全国で順次放送される。テレビCMは5作品が用意され、それぞれの端末のイメージに合わせて、時にコミカルに、ロマンティックに、スタイリッシュにと瑛太がさまざまな役を演じる。

 「ニュースキャスター」篇には、台風中継を行う瑛太がメガネをずり下げながらレポートするシーンが含まれており、これまでの瑛太の印象とはことなるアクの強い役柄を演じている。撮影について語った瑛太は、何度も撮影しながらたまたまメガネが下がったカットが採用されたなどと明かしていた。



 



(津田 啓夢)

2009/11/12 15:53