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UQ、上限4980円の段階制定額プラン「UQ Step」


 UQコミュニケーションズは、段階制定額プラン「UQ Step」を発表した。12月18日より提供される。

 同社では17日、都内で記者説明会を開催した。同社代表取締役社長の田中孝司氏から新料金プランが紹介されたほか、エリア展開状況や、2010年における取り組みなどについて説明が行われた。

380円〜4980円の段階制

UQ Step概要
UQ社長の田中氏

 「UQ Step」は、月額380円〜4980円の段階制定額プラン。月額基本料が380円、パケット通信料が上限4600円という内訳になる。1パケット0.042円で9050パケット(約1.1MB)まで基本料に含まれる。別途、登録料として2835円かかる。期間拘束はないが、課金開始日から30日以内の解約は、日割料金に加えて、解約手数料2100円がかかる。

 「UQ Step」では、11万8575パケット(約14MB)分通信すると上限に達する。月額4480円の定額制プラン「UQ Flat」と比べて、上限額では「UQ Step」のほうが500円高くなり、利用頻度が少ないユーザーは「UQ Step」を、一定以上使うユーザーは「UQ Flat」、という形が想定されている。定額制プラン「UQ Flat」へ切り替える場合、手数料はかからないため、UQでは「利用状況に応じて料金プランを切り替えられる」と案内している。なお、既存ユーザーが料金プランを変更する場合は、翌月1日から変更後のプランが適用される。

 オプションとして、1台につき月額200円かかる「WiMAX機器追加オプション」(2010年1月末まで無料)や、追加料金なしで利用できる無線LANサービス「UQ Wi-Fi」、月額105円の「請求書発行オプション」が利用できる。

 段階定額制を提供する背景について、田中氏は「当初はMVNO向けに相対(契約)で提供することを検討していたが、反響が大きかった」と説明した。

UQ Stepの提供条件 3つのプランを提供
他社との比較 MVNO向け料金も明らかに。上限額は25%割引

 


エリア拡大、端末半額キャンペーン

 これまでUQ WiMAXが利用できるエリアは、首都圏、京阪神、名古屋市、広島市、福岡市などで、35都道府県262市町村では一部基地局が開設されていた。今回の発表では、札幌市、仙台市、富山市、金沢市、福井市、岐阜市、静岡市、浜松市、津市、岡山市、高松市、松山市、北九州市においてサービスエリアが拡充した。

 また、北海道千歳市、群馬県伊勢崎市、埼玉県入間市、千葉県市原市、神奈川県平塚市、長野県長野市、山梨県甲府市、滋賀県大津市、広島県呉市、高知県高知市、宮崎県宮崎市、鹿児島県鹿児島市、大分県大分市、沖縄県那覇市などでも基地局が開局した。これにより、UQ WiMAXが利用できるのは全国45都道府県330市町村となった。

 UQでは、新プラン「UQ Step」の提供開始を記念し、「UQ WiMAX端末半額キャンペーン」を提供する。12月18日9時〜31日23時までにUQのWebサイトから「UQ Step」か「UQ Flat」を申し込むと、端末価格が半額に値引きされる。

 これにより「UD03SS」「UD03NA」は6400円(通常1万2800円)、「UD04SS」「UD04NA」は6900円(通常1万3800円)になる。

ポイントは「速度/エリア/端末/料金」

 説明を行った田中氏は、冒頭で「10月に開催されたCEATEC JAPAN 2009で講演する予定だったが、台風のため取りやめになった。こうしてプレゼンを行うのは夏のWIRELESS JAPAN以来。今夏以降の動きを紹介したい」と語り、本格スタートした今夏からこれまでの取り組みを紹介した。

 モバイルWiMAX事業における重要な要素として、「エリア」「速度」「端末」「料金」を挙げた同氏だが、プレゼンテーションの前半部分はほぼエリア整備に関する説明に費やした。

ポイントは4つ エリアの状況

 基地局数については、11月下旬に「予定より前倒しする」と発表したこともあり、競合他社を超える速度で充実させているとした。5日時点で稼働している(電波を発射している)屋外基地局は4160局。現在申請を行っているのは6278局、許可が得られたのは6114局で、月間1000局弱のペースで続々開局しているという。このペースを継続することで、2009年度末の屋外基地局数は6000局を超える見込み。田中氏は「7月〜9月は、一部基地局装置にロット不良があり、部品が壊れやすかったため、置き換えを行っていた。そのためペースが上がらなかったが、10月以降は順調に基地局を展開できている」と説明した。

 エリア展開は、基地局設置を行った後、アンテナ角度の調整や、基地局と基地局の間に小型基地局を置いて穴を埋めていくことになる。屋内展開については、現在都市部を中心に行われており、「地方は、東京の一年遅れ程度になるのではないか」(田中氏)といったスケジュールで屋内展開が図られる見込み。具体的にはリピーター(中継装置)を展開してエリアを充実させるという。なお、地方では、都心部に比べ、ビル陰が少ないことからエリア展開しやすいとの説明も行われた。

「モバイルインターネットサービスは、スピードに次いでエリアが優先事項」(田中氏)として、たとえば札幌では「札幌美少女図鑑」とコラボして、エリア展開をアピール活動も着手。また高速道路のサービスエリアやパーキングエリアでもエリア拡充し、携帯ゲーム機で利用できるサービスも提供される。JR東日本の新型車両「E259系」は、特急の成田エクスプレス(N'EX)として運行されているが、外部とWiMAXと通信し、車内にはWi-FIの電波を発する装置が備え付けられている。

10月から着々と基地局数が増加 札幌のサービスエリア
こちらは岡山 金沢の状況
エリア整備の流れ リピーターで屋内対策

都内では10Mbps

 UQが採用したモバイルWiMAXは、理論上、下り最大40Mbpsとなるバージョンだ。しかし、現実の無線通信では、さまざまな要因で理論上の数値が実現することはないに等しい。

 では、実際どの程度の速度が出るのか、UQが計測用機器を搭載した自動車を走らせたところ、東京23区内の幹線道路上ではほぼ10Mbpsという速度になったという。同社では、今年度末に向け、国道16号の内側にあたるエリアを重点的に整備する方針だ。また会見後の質疑応答で田中氏は「来年中に下り最大300Mbpsとなる新方式(IEEE 802.16m)の実験へ取り組みたい」とも語っていた。

23区内の幹線道路上では10Mbps WiMAX対応パソコンは20機種超に

 端末については、今夏よりモバイルWiMAXモジュール内蔵パソコンが続々登場し、これまでに6メーカー16機種が発売されている。例年1月にはパソコンの新機種が発表されるが、田中氏は、データ端末を外付けするよりも感度が良く、シームレスに通信できることは新たな体験とアピールしたほか、モバイルWiMAX対応パソコンは20機種を超える見込みとした。会見後の囲み取材では、田中氏からモバイルWiMAX対応のネットブックが登場することも明らかにされた。

 このほか、料金プランに関しては、これまで提供してきた定額プラン「UQ Flat」、1日限定プラン「UQ 1 Day」に加え、今回段階制定額プラン「UQ Step」が追加されたものの、他の料金バリエーションについて尋ねられた田中氏は、個人的な考えと前置きした上で、「(Amazonの電子書籍端末)Kindleでは通信料も含んだ料金設定になっている。端末へのWiMAXモジュール内蔵が進むと、垂直モデルからアンバンドルモデルへ移行して、通信料金は見えなくなるような世界になるのではないか」と語り、通信事業者が黒子に徹する世界が訪れるとの見方を示した。2010年にいは、エリア拡大や対応パソコンの普及のほか、国際ローミングの実現や「WiMAXらしい新たな使い方の提案」を行うという。国際ローミングについては米国やロシアの事業者と協議を行っているが、その他の地域の事業者とも展開を予定する。「WiMAXらしい新たな提案」については今後準備が整い次第、あらためて発表される。

2010年に取り組む施策 エリア拡充は引き続き注力するポイント
国際ローミングも 「WiMAXらしい新たな使い方の提案」は今回、明らかにされなかった

 



(関口 聖)

2009/12/17 13:00


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