ドコモショップ店員の接客スキル競うコンテストが開催


 NTTドコモは1月22日、「ドコモショップスタッフ応対コンテスト(テクノ部門)中央大会」を開催した。関東地方のドコモショップに勤務するスタッフの中から予選を通過した13名が、修理応対時の接客をロールプレイング形式で披露。そのスキルを競った。最優秀賞であるグランプリには、茨城支店代表でドコモショップ水戸店に勤務する園田麻衣さんが選ばれた。

ドコモショップスタッフ応対コンテスト(テクノ部門)中央大会出場者

窓口応対を満足度向上のきっかけに

 今回のコンテストは、関東地方を所管するNTTドコモ中央支店エリアのドコモショップ従業員を対象としたもの。多岐に渡る窓口業務のうち、同社内で「テクノ部門」と呼称される修理対応についての接客能力がおもに問われた。

 商品や料金プランの説明をテーマとした営業主体のコンテストも別途行われているが、テクノ部門のコンテストは今回が3回目。約1万1000人が予選に参加し、22日の決勝大会には丸の内・渋谷・埼玉・神奈川などの各支店別大会を勝ち抜いた成績優秀者13名が接客応対を披露した。

 開会に先立って、NTTドコモ 取締役常務執行役員の二木治成氏が大会委員長として挨拶を行った。二木氏は「ドコモではこれまで、お客様満足度第1位の獲得を目指して努力してきた。調査会社による前回の調査では残念ながら2位だったが、応対部門では1位を達成できた。これは全社を挙げた取り組みの成果だ」と発言。携帯電話各社との競争の中で、最終的に重要になるであろうアフターサービスに一定の評価が寄せられたとし、関係者を労った。

 同時に、この取り組みを継続させることが重要だとも強調。「お客様の不満が高まりやすい修理時の対応というピンチを、逆にチャンスに変えうるような接客能力を養ってほしい」と大会参加者らに呼びかけた。


NTTドコモ 取締役常務執行役員の二木治成氏が大会委員長を務めた会場の様子。選抜メンバーの同僚、端末メーカー関係者ら約580名がコンテストを見守った

代表13名が接客を披露

 コンテストでは、「時々電源が切れることがある」「通話中に切れてしまうことがある」「朝起きたら液晶画面の一部が真っ黒」「満充電しても電池が半日しか持たない」の4つの事例を想定。どれか1つを理由にやってきた仮想客への応対を、12分の持ち時間内で行う形式にて実施された。

 仮想客はそれぞれ異なったバックグラウンドを持っており、すでに複数回にわたって修理を繰り返していたり、機器そのものにダメージがなく電波環境に由来するトラブルを抱えるケースなどもある。それらを聞き出して適切な案内を行うといった能力が試された。

 審査項目は、会話応対の基礎である「傾聴力」、お詫びの姿勢を言葉や態度で明確に表す「受容力」、会話や質問から顧客の具体的トラブルを引き出す「問診力」など9項目。なお審査には大会委員長のほか、各エリアの支店長、人材教育の専門家らがあたった。

 ステージ上では13名が接客を披露。各人とも顧客の不満をまず受け止めた上で、故障や不具合の発生理由について、カタログや自作のツールを使ってよりわかりやすく提示していた。またエキシビションとして、中国地区大会で優勝したドコモショップ東伯店の日置美沙都さんも接客を披露した。

 それぞれの接客終了後には、特別審査委員である株式会社ファンクションの高橋智英美氏から個別の講評も行われた。「接客中の適切なタイミングで“まとめ”をおこなうこと」「話し言葉にクセは残っていないか」「(汎用性の高い)『受け付ける』という言葉は便利だが、また別の洗練された表現を考えてみるのもいいだろう」など、実地的なアドバイスをしていた。


ステージで接客を披露したドコモショップ流山店の久保田玲子さんドコモショップ甲府石和店の村松香織さん
福生店の吉川千恵さん新潟店の春山昌子さん
中国支社大会で優勝した東伯店の日置美沙都さんは、エキシビションで登場した新橋店の白坂友和さん
那須塩原店の小川摩利子さんみなとみらい桜木町店の芳永裕美さん
塩田店の清水敦子さん前橋南店の坪井秀樹さん
新宿サザンテラス口店の大島元嗣さん春日部店の関谷悠さん
水戸店の園田麻衣さん丸の内店の吉田綾さん

水戸店の園田さんがグランプリ

グランプリには水戸店の園田麻衣さんが選ばれた

 競技終了後には、審査委員長を務めたNTTドコモ 執行役員 端末サービス部長の黒澤友博氏による総評が行われた。全員がレベルの高い応対を披露してくれたことにまず感謝の言葉を述べた上で、「統計によれば年間700万人ものお客様がアフターサービスを求めてショップにやってくるという。ドコモの加入者数で換算すると8人に1人がお越しになる計算。修理応対の重要性はますます高まるはず」とテクノ部門の位置づけを強調。今後も全力でバックアップしていくと語った。

 コンテスト終了後、懇親会場に席を移してからは表彰式が行われた。コンテストの応援に駆けつけた同僚らが会場を盛り上げる中、グランプリに選ばれたのは、茨城支店の代表でドコモショップ水戸店に勤務する園田麻衣さん。受賞後の挨拶では「グランプリを目指して頑張ってきたので本当に嬉しい。支店のみんなに支えられてとった賞です」と喜びの声を伝えた。

 このほか準グランプリにはドコモショップ新潟店の春山昌子さん、同みなとみらい桜木町店の芳永裕美さんが選ばれた。奨励賞は同新宿サザンテラス口店の大島元嗣さん、丸の内店の吉田綾さん。受賞者にはそれぞれ表彰状と記念のトロフィーが贈られた。


準グランプリは新潟店の春山昌子さんみなとみらい桜木町店の芳永裕美さんも同じく準グランプリに
新宿サザンテラス口店の大島元嗣さんは奨励賞同じく奨励賞を受賞した丸の内店の吉田綾さん


(森田 秀一)

2010/1/25 15:10