総務省、ITUの無線通信規則委員会にKDDI伊藤氏を擁立


KDDIの伊藤泰彦氏 (2008年11月撮影)

 総務省は、国際電気通信連合(ITU)の無線通信規則委員会の委員選挙に、KDDIの伊藤泰彦氏を擁立すると発表した。総務省内に選挙対策本部が設置され、10月にメキシコで開催される選挙で当選を目指す。

 伊藤氏が委員候補として擁立される無線通信規則委員会(RRB)は、ITUの下部組織として、無線関連の技術基準や手続き規則を承認する組織。有害な混信の事案を調査し勧告を作成する任務も担当する。RRBは12名の委員で構成され、ITUの本部があるスイスのジュネーブで年4回の会合が開催される。

 2010年10月にはメキシコ・グアダラハラにて、4年に1度開催されるITUの最高意思決定機関「全権委員会議」が開催され、事務総局長はじめとした選挙の実施や、2012年から4年間のITUの活動方針や予算の枠組の策定、ITU憲章の改正などが審議される。RRBの委員選挙も全権委員会議で実施される。

 伊藤氏は現KDDI研究所会長兼KDDI顧問。過去にはITUで無線通信部門の委員会議長や無線通信総会の議長も務めている。総務省は、伊藤氏の国際的な活躍が関係諸国から高く評価されているとしており、RRB委員の当選を目指して諸外国への支持要請を積極的に行っていく方針。

 



(太田 亮三)

2010/2/19 16:44