ウィルコム管財人代理の久保田前社長が退任


 ウィルコムは、前代表取締役社長で、会社更生手続き開始によって管財人代理 および代表執行役員を務めていた久保田幸雄氏が退任すると発表した。

 久保田幸雄氏は、元ソニー・エリクソン代表取締役社長で、2009年6月にウィルコムへ入社。同年8月下旬に就任。その1カ月後に同社は、第三者を交えて当事者間で債務の調整を行う事業再生ADRの申請を行ったが、調整が進まず、2010年2月に会社更正法の適用を申請した。2月の会見で久保田氏は、ウィルコム社長へ就任した背景として「リファイナンスもでき、XGPも開発できる。通信ビジネスの拡大や成長というものに寄与できると大きな期待を持っていたから」と説明していた。

 ウィルコムは、2010年3月に企業再生支援機構の支援を受けることになり、会社更生手続き開始によって久保田社長は同職を退くとともに、管財人代理および代表執行役員を務めることになった。経営陣が残って会社再建を図るDIP型(Debtor In Possession)会社更生という形となっていたが、4月1日に管財人として大西正一郎氏(弁護士)が選任され、引き継ぎの体制が整ったことに加え、久保田氏から健康上の理由で退任の申し出があったことを受け、4月23日付けで退任することになったという。

 



(関口 聖)

2010/4/23 11:42