首都圏鉄道各社、モバイル通信利用のデジタルサイネージ実験


 首都圏の鉄道各社傘下にある企業で構成されるデジタルサイネージ推進プロジェクトは、モバイルWiMAXやHSDPAで通信できるモニターを使ったデジタルサイネージの共同実証実験を実施する。実験期間は6月21日から1年間。

 今回のデジタルサイネージ共同実証実験は、首都圏の主要な駅構内に同じデザインのモニター(一部は既に設置済)を設置して、広告表現、販売方法を検証し、顔認識システムを使った効果測定などを行う。モニターは横長52インチで、モニターを含む筐体は1900×1400×100mm(高さ×横幅×厚み)で、大型ながら薄く仕上げられ、通行の多いエリアでも設置しやすい形となっている。

 設置されるのは、小田急電鉄新宿駅、京王電鉄新宿駅・渋谷駅、京成電鉄京成上野駅、京急電鉄品川駅、西武鉄道池袋駅、東急電鉄渋谷駅、東京メトロ表参道駅・銀座駅、東京モノレール浜松町駅・羽田空港第1ビル駅・羽田空港第2ビル駅、東武鉄道池袋駅、JR東日本東京駅・新宿駅・渋谷駅・池袋駅・品川駅・恵比寿駅となる。

 曜日や時間帯、駅ごとに素材をわける配信システムで、インターネット経由(伝送路はモバイルWiMAXやHSDPA)でリアルタイムなコンテンツ表示や、Webコンテンツと連携した表現方法も試すという。顔認識システムを搭載し、モニターの前を通過した人数、広告を見た人の数や性別、年代などを検出、測定し、駅構内のデジタルサイネージの媒体価値を検証する。これらのデータは、広告主へ提供される。ただし、撮影した画像/映像は保存せず、属性データのみ蓄積されるという。

 


(関口 聖)

2010/5/12 16:46