薄くなったヨコモーション携帯、富士通製「F-07B」


F-07B(Shiny White)

 「F-07B」は、ディスプレイが横に倒れる「ヨコモーション」デザインを採用する、富士通製のFOMA端末。デザイン性や機能性のバランスがとられたスタンダードなSTYLEシリーズのモデル。5月21日発売予定。

 折りたたみデザインだが、ディスプレイがヒンジ側を軸とし、左右いずれかに90度倒れるヨコモーションデザインを採用する。ヨコモーションデザインは、2008年のF906iなどでも採用されているが、2年ぶりの復活となる。F906iのヨコモーションデザインに比べると、大幅に薄型化が図られていて、ほぼ普通のケータイ並となっている。技術的にここまで薄型化が可能になったこともあり、ヨコモーションを復活させたという。

 ディスプレイは縦のままでも普通の折りたたみデザインとして使えるが、横に倒すことで、ワンセグやカメラ、フルブラウザなどの横長画面で有利な機能を使いやすくしている。ワンセグは横画面で全画面表示だけでなく、メール作成画面などとのマルチウィンドウ表示にも対応。メインメニューなども、横画面状態でほとんどの操作が可能となっている。折りたたみのヒンジ部側面には、ヒンジをバネ仕掛けで開く「ワンプッシュオープン」のボタンを搭載している。

 GPSやBluetooth、指紋センサーを搭載するなど、STYLEシリーズとしては比較的高機能で、PRIMEシリーズに近いスペックを持つのも特徴となっている。

 カメラは1220万画素のCMOSセンサで画角は28mm相当。顔認識・識別の機能があり、あらかじめ登録された顔に優先的にピントや露出を合わせる「サーチミーフォーカス機能」や笑顔に連動してシャッターを切る「スマイルファインダー」などの機能を搭載している。また、撮影画像を登録した顔で検索する「サーチミーアルバム」機能もある。

 動く被写体を自動で認識してピントを合わせ続ける「トラッキングフォーカス」やISO25600相当の高感度撮影などにも対応している。画像処理システムには、「Milbeaut Mobile」を採用。Milbeaut Mobileは、デジタルカメラでも別ブランド名で採用例のある「Milbeaut」のモバイル版。インカメラは約33万画素のCMOSを搭載する。

 メール機能としては、作成したメールを指定した日時に送る送信予約機能、メールが来たときや電話がかかってきたときにあらかじめ設定したメールを返信する自動返信モードなどを備える。自動返信モードには手動で切り替える形式となる。

 カメラ撮影後や写真の閲覧中に、ブログやSNSへアップロードするためのメールを作れる「かんたんブログアップ機能」も搭載。予測変換はデコメ絵文字も候補として表示されるようになった。

 加速度センサーと地磁気センサーを内蔵し、地図アプリで本体の方向に合わせた表示を行ったり、腰にケータイを付けてゴルフの素振りをすると、そのスイングを診断する「ETGAスウィングレッスン」機能を搭載する。

 今夏モデルでドコモが実施した使いやすさ改善の施策としては、ソフトキーの配置統一、長押し機能の印字の2点に対応する。

 3.3インチ、480×854ドットのフルワイドVGAサイズのディスプレイを搭載。有機ELのサブディスプレイも搭載している。メモリカードは16GBまでのmicroSD/SDHCに対応。富士通製端末ならではの機能としては、キー側の背面に搭載された指紋センサで、指紋認証機能も利用できる。

 iコンシェルやオートGPS、位置情報を軸にしたクイック検索にも対応。W-CDMA/GSM対応で、下り最大7.2MbpsのFOMAハイスピードをサポートする。日本語入力システムはATOKを採用。

 なお、F-06Bはドコモ共通のプラットフォームであるオペレーターパックを採用するが、F-07Bは従来のプラットフォームを採用する。しかしプラットフォームの基幹部分が共通なため、メールの自動返信機能などは、同様のものを実装しているという。

 大きさは110×50×14.8mm、重さは128g。ボディカラーはShiny White、Night Black、Precious Roseの3色。連続待受時間は550時間で連続通話時間は200分。


Night BlackPrecious Rose

 



(白根 雅彦/津田 啓夢)

2010/5/18 14:24