富士通と東芝、携帯電話事業の統合で基本合意


 富士通と東芝は、携帯電話事業の統合に基本合意したと発表した。7月末をめどに最終的な契約を締結する予定。両社では、国内の携帯電話端末の開発基盤を強化し、国内シェアナンバー1を目指すとしている。

 発表によれば、10月1日をめどに新会社が設立される。この新会社には東芝の携帯電話事業が移管され、富士通が新会社の株式の過半数を取得する予定。富士通は新会社に対し経営・開発ノウハウを提供し、部材調達なども共通化する。新会社の開発拠点は富士通の川崎工場が中心となる見込み。新会社において、当面は現在の東芝ブランドが継続される見込みで、KDDIを中心に、NTTドコモ、ソフトバンクモバイル向けに携帯電話が供給される予定。

 一方、富士通の携帯電話事業であるモバイルフォン事業部は、現在の状態が継続され、引き続きNTTドコモ向けに携帯電話を供給する方針。富士通は、新会社に対して資本で参加し、また開発段階で協業することにより、「富士通の品質で、マルチキャリアの展開を行ないたい」(富士通広報部)としている。

 なお、グローバル展開については明確な方針は明らかにされておらず、「今後の検討課題」(同)としている。

 



(太田 亮三)

2010/6/17 13:11